父親になってしまった俺。part2

3人目。3 ページ26

基本受け身なAは付き合ってから今までずっと

「私はついて行くだけ」みたいなスタンスで。


結婚式どうする？とか新婚旅行どうする？とか

女の子からふってきそうな話題も全部俺から切り出してる。


だから3人目についての話し合いだって

当然、俺から切り出すもんだと思っていたのに

珍しく自分から、しかも姫たちが1歳になった当日に切り出してきたA。


3人目出来れば早めに絶対欲しい、っていうAの確固たる意志だと汲み取ることは容易だった。


でも


俺が息子にサッカー教えたいなんていう夢持ってることを

Aにどの場面で確信させたかってのはこの俺が分かるわけなかったし(笑)


何よりこんなきっつい育児にオプシャンでつわりをつけにかかる、3人目を急ぐ理由がさっぱり分からず


俺と全く同じ夢をAは何年も前から抱いてくれてたなんて控えめに言っても最高だけど


よっしゃあじゃあ3人目つくるか、と即答出来ない俺がいて


「…ひろくんは3人目…欲しくない…？」


なんて、ちょっと不安げに俺の顔を覗き込んでくるA。


「いや…実は俺も全く同じ意見ってかAと同じ夢がAと付き合う前ぐらいからなんとなく頭にあったからちょっと…びびったわ(笑)

聞いていい？いつどこで俺が息子にサッカー教えたい夢持ってるなって確信したの？え、俺Aに言ったことないよな？全然わかんないんだけど。」


「やっぱ心当たりもないんだ(笑)

ひろくんね、公園とかでサッカーやってるパパと息子がいたら自然と目で追ってるしなんか羨ましそうな目するんだよね、ここ最近特に。

だから私もひなとつむ生まれるまではそういえばめちゃめちゃ夢だったなぁ、なんて改めて思い出したの。」

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