父親になってしまった俺。part2

3人目。2 ページ25

「…え？」


結婚する前から息子にサッカー教えてぇな、なんて夢はぼんやりあった俺だけど

Aには1度も伝えたことはないはずで

しかもAのそんな想いも1度も聞いたことなくて

嬉しさより動揺が勝ってしまった。


「なんでそんなびっくりしてるの？(笑)あ、もしかしてひろくんの夢も全く一緒とか？」


俺の脳みそ透けてんの？ってぐらいどんぴしゃで言い当ててくるAに

なんて返したらいいのか分からず、言葉が出てこない。


「ひろくんさ、私連れてみんなと遊んでた時はサッカーやってたじゃんずっと。

あの時私小さかったから、サッカーやってるひろくんかっこいいな、ぐらいだったけど。

会わなくなってテレビだけでひろくん見てた時にさ

番組でサッカーやってんの見て、息子生まれてサッカー教えるひろくん最高だろうな、なんて想像しちゃったの。

私最近気付いたんだけど

このタイミングでひろくんのお嫁さんになれたらどんなに幸せだろうって

初めてひろくんに対してちゃんと恋愛感情な自分に気付いたの。多分。

それから実は10年以上ずっと夢だった。今初めて言ったけどね(笑)」


「いや…まじで初めて聞いたんだけど…なんで今まで言ってくんなかったのよ(笑)」


「うーん…ひろくんとの子供なんていざ出来てみると

それだけであまりに幸せすぎて性別なんてどっちでも良くなっちゃったから

言うタイミングがなかったってか言う必要なくなっちゃったって感じかなぁ…

でもしんどすぎたつわりとか、寝不足の極みな育児を込みで考えても3人目欲しいなって最近明確に思うし

あとね、何となくだけどひろくんも私とおんなじような夢持ってんのかな、なんて最近ちょっと確信したから…

ひなとつむも無事1歳になったし、結婚記念日だし、伝えてみようじゃないかと思って！(笑)」

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