育成記録

包まれたくなりました。Ｙ ページ40

た「ぎょーざ♪ぎょーざ♪」

餃子のタネを包んでいくのを、楽しそうに覗きこむたいしゅけ。

包み方を変えて見せると、目をキラキラさせて喜ぶから作り甲斐がある。

横「なに餃子にしようか？」

た「んーとね、んーと」

横「１つじゃなくてもいいからね」

た「んとね、やきぎょーざとすいぎょーざ！」

横「いいよー。あと揚げ餃子も作っちゃおうか」

た「やったー！」

横「太輔帰ってきたら焼いていくね」

た「たい いつかえってくるー？」

横「打ち合わせだけって言ってたから、もうすぐだと思うよ」

なんて話しながら包み続けてたら、見てただけの たいしゅけがそろーっと皮に手を伸ばしてきた。

横「しゅけもやってみる？」

た「…はいってい？」

横「はぇ？」

やってみたくなったのかと思ったら、予想外すぎる問いに変な声が出た。

た「しゅけもなかにはいりたい！」

横「中って…何の？」

た「かわ！」

ですよねー、触ろうとしてましたもんねー。

皮も手作りだから、大きく伸ばせばそりゃ包めるけど。

横「何で餃子の皮に入りたいの？」

た「もちもちしてるから♪」

横「そっかぁ。皮に包まれたら、しゅけ餃子だね」

た「しゅけぎょーざ♪」

横「じゃあ包んだ後はどうしようか？」

た「んぅ？」

横「餃子だから、調理しないと食べられないだろ？」

た「たべるの…？」

横「しゅけ餃子は何が美味しいかなぁ？」

た「わたぅ…」

横「焼いて、茹でて、揚げて…あ、蒸すのもあるね」

た「…っ」

あー、目がうるうるし始めた…ちょっとイジワルしすぎたかな。

横「なんちゃっ…
ピンポーン

冗談だよーってフォローしようとしたら、遮るみたいに鳴ったチャイム。

帰って来た太輔を出迎えて、一緒にリビングに戻ったら、太輔の姿を見た途端キッチンにいたたいしゅけがギャン泣きした。

た「わたぅっ、やぁぁっ、しゅけたべるのぉっ、ぎょーざちがうのぉぉっ！」

太輔にしがみついて泣きじゃくるから、説明したらめっちゃ眉間に皺寄せて睨まれた。

その後は、ちょっと近づくだけでもかなり怯えるから、その度に太輔に睨まれて謝ってを何回か繰り返した。

いつもなら自分で食べるご飯も、今日はずっと太輔にあーんして食べさせてもらうばっかり。

さすがにヤバイと思って、必死に謝ってマンゴーアイス出したらなんとか許してもらえた。

保護者がいない時はイジワルしちゃダメだって身に染みました…。

逃げ場ないから怖いもんな。

ごめんな、たいしゅけ。
　

違いました。Ki→←(ΦωΦ)の日しました。Ｔ

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