恋におちたら

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初めは俺の横にちょこんと座って、
居場所がなさそうに何となく小さくなってたA。



でもいつの間にか、周りに溶けこんでニコニコしながらみんなと話をしてる。



こんな風に自分の交友関係をAに理解してもらって、一緒に騒げるのがなんか嬉しいような照れくさいような(笑)




女同士の話もして盛り上がってるから、
俺もパパと酒を酌み交わしながら1年の反省会。

パパの深イイ話を聞くのが、この日の楽しみだから(笑)。



時々Aをちらちら見ると
かなりご機嫌でお酒もすすんでるみたい。



Aの話が少し聞こえてきたと思ったら
俺の仕事っぷりがいかにすごいかって、みんなに力説しちゃってるし。




ちょ…………めっちゃハズイやつじゃん。




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う、嬉しいけど…。






一応

「あんまり飲みすぎんなよ。」

って声かけたけど。




カウントダウンの頃までは張り切ってニコニコしてたのに、



新年迎えたら満足して
その数分後には、気持ちよさそうに寝ちゃってるとか…………子供か(笑)








どう見ても、この後初詣は無理そうだから
ママにタクシー呼んでもらって、みんなより一足早く帰らせてもらうことにした。






みんなに挨拶して

Aを何とか起こして、店を出てタクシーに乗り込む。




外まで見送りに来てくれたママが


「ニカちゃん、今日はありがとね。

これ、Aちゃんと一緒に食べてね。」


って、立派なお重に入ったおせち料理を持たせてくれた。



ありがと、ママ。




Aも一応

「……ありがとうございました。」

ってふにゃふにゃしながら挨拶してる(笑)




ドアが閉まって、運転手さんにAんちの住所を告げる。


タクシーが走り出すと、あっという間に俺の肩にもたれて
またスヤスヤと寝ちゃった。





フフ。


そう言えば、前にもこういうことあったな。




あの時は、まだお互いちょっと遠慮があったけど


今はなんか、安心しきったような顔で身体の重心を俺に預けて眠ってる。






そんなAが可愛すぎて、愛おしくて……




優しく自分の方に抱き寄せた。









ママが持たせてくれた
おせちが入った大きな包み。




それを見て
フッと思い立って……

「運転手さん、行き先変更してください。」


そう告げて、自分のマンションに戻ることにした。





Aも一緒に。

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