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「 あ、あの!
すみません、私もう行きます!」
早くこの場を離れなくては。
そう思い、ベットから降りようとするが
二人に阻止されてしまった。
「 だ、ダメだよ!
佐賀美先生が言うには熱中症らしいから、
まだゆっくりしといた方がいいよ! 」
「 いやあのでも、早く行かないと
本当にまずいっていうか私がやばいっていうか 」
すると、突然明星くんが声をあげた。
「 あー!もしかして、
早く行かないとセンセーに怒られる!とか思ってる?」
「 あぁ、だからいきなり慌てだしたんだね。
それにしても、明星くんよく分かったね!
流石だよ…。尊敬しちゃう!」
「 なら、お金ください!」
「 えええっ、今のはそういう流れ…?!」
私に喋る隙を与えることなく、
二人で漫才みたいなのを繰り広げている。
なんか、アイドル科の人達って
変わっている人ばっかりなのかな……。
「 ああっ、ウッキ〜のせいで話が逸れた!
この事は、他の人にバレないよう上手く誤魔化しとくから、
心配すんなよってサリ〜から伝言を預かってたんだ 」
明星くんの話によると、
まず、私が真緒に電話をかけたあの時、
電話に出たのは明星くん達だったらしい。
意識が朦朧としていた私は、
そのことに気付かぬままそのまま倒れたのだ。
そして真緒に私の事を伝え、ここまで運んでくれたと。
ちなみに、明星くん達は、凛月さんを。
真緒は、私を運んでくれたらしい。
「 それで、衣更くんは生徒会の方に呼ばれちゃって……
君が目覚める間、僕たちで看る事になったっていうわけ 」
「 そうなんですか…、
なんか、すみません。迷惑かけちゃって。
態々残ってくれてありがとうございます。 」
「 全然!ここは外と違って
クーラー効いてて、めっちゃ涼しいし
むしろ、お礼を言うのはこっちの方!ありがとっ!」
太陽みたいな笑顔で笑う明星くんに、
思わず魅入ってしまった。
こんなキラキラな笑顔で笑えるのは、
やはりアイドルだからなんだよね。
「 そういえば、君、名前はなんていうの? 」
「 あ、相楽Aです 」
「 よーっし、今日から俺たちは友達だ!
よろしくな、A!」
「 うんうん!
Aちゃんも、敬語とか使わなくていいからね?
僕たち、同い年なんだから! 」
こうして、私は今日、新しい友達が出来たのだ。
死んでも、華には言えないけど……。
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ルビィ - この作品何度も読み直しています。続きが気になります。更新して欲しいです。 (2019年11月6日 20時) (レス) id: 49488ecbb9 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - ゆうたさん» わあああ、お恥ずかしいです…。ご指摘、有難うございます! (2017年6月25日 19時) (レス) id: 8101eae6b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうた - りつの、りは凛ですよ! (2017年6月12日 15時) (レス) id: 88d6a4021e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃 | 作成日時:2017年3月19日 22時