【ジョジョ】最高の素材 (ページ21)

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恋欲ページ21

露伴side

Aに会いたい。

漫画を描いて気を紛らわそうとするもどうも上手くいかない

背もたれに身を任せ天井を向きため息をつく

もう素材なんて考えられない

Aが欲しい､僕のものにしたい

あのふわっとした髪も暖かい手も全部…

心の中がそんな欲望で満ちた頃､インターホンが鳴る

Aかもしれない

そんな淡い期待を込めて慌ててドアを開けた

泉「露伴先生！漫画できました？」

なんだ泉くんか…

「まだ出来てないよ､すまないが今日はこのまま帰ってくれ」
泉「え？ちょ露伴先せ…

言い切る前にドアを閉めてしまった

もしやあの時ヘブンズ・ドアーの能力が効いてなくてAはそのまま…

もうやめだこんな考え

階段を登ろうと手すりに手をかけるとまたインターホンが鳴った

流石に癪に障りドアを思いっきり開ける

「あのねッ！君今回は空気読んでくれよ僕だって今不安でいっ…」

目の前を見て胃がズシンと重くなる

念願のAだった

だがAはおろおろし目を合わせてくれない

『ごっ…ごめんなさい！そんなつもりじゃあなかったんです､すみません帰りますね…』

背を見せて歩き始めるA

ドアを開け怒鳴った自分を思い出し顔が真っ青になる

「待ってくれッ！違うんだ！さっきしつこいセールスが来てね､あはは…」

Aが安心するように苦笑いを浮かべた
「何か用？」

一応玄関へ入れると鬱憤を発散するように

僕を抱きしめた

『なんか…露伴先生に会いたくなっちゃって』

僕もそう思っていた所さ

そう言って抱き返したい気持ちを抑え

「なんだ急に甘えてきて、僕は君の母親じゃあないんだ」

と言い返し離す

『露伴先生』
「な、なんだよ…」

『一昨日私前の学校の人に会いました､』

肩に岩が乗ったような衝撃だった

ヘブンズ・ドアーが効かなかったのかッ？！そんな…

『でもあの人たち何もして来なくて､仗助くんに喧嘩売って倒されてました！』

いえーい！と笑顔でピースするAを見て安堵する

でも素直になれないのが露伴の性格

「…それが何だ。僕になんの関係があるんだよ」

『前に言いましたよね､あの変な話

一昨日､私あの時と同じ感じがしたんです

露伴先生に初めて会った時の不思議な感じが…』

僕の…ヘブンズ・ドアーがバレた…？！

露伴の左手を握ったAは
『なんていうか…ありがとうございます！』

と笑って見せた