にたものどうし ページ4
あれから俺は、バスケ部とテニス部が両方ある日は(ほとんど毎日だけど) 何かと体育館裏に来た。
なんと言うか、面白いんだよなぁ。あの先輩。
「あ。赤也君、また来たの?ごめんね…今金欠で……!」
「えーーー!今日はねぇの!?」
「うっ、そんな目で見つめられても…!ごめんね…!!」
「なーんて嘘っすよ!ただ先輩の顔見に来ただけっす!」
「なんて可愛い子なの。お姉さんがいい子いい子してあげるからこっち来なさい。」
この先輩は本当に面白い。というか、甘えられる
ちょこちょこと先輩の方へ向かって隣に座る。
するとやっぱり今日も黄色い頭がこちらへきた。
「セーンパイ」
ドサッと先輩の肩に体重をかける黄瀬。
「おおう、どうしたの黄瀬君。お姉さんスキンシップ多いの慣れてないよ!」
先輩は黄瀬に言うけど、全く動く気がしない。
なんだかムカつく。
「おい、黄瀬!先輩が嫌がってるだろ!離せよ」
「あれ、居たの?懲りないっスね」
「なんだと!!?」
「ほらほら喧嘩しないの、ポッキーあげるから…!」
ポッキーって、どんだけ子供で見られてんだよ!
まあ、貰うけど……。
黄瀬も食ってるし。
「センパイもセンパイっスよ。俺ばっかだったのに急に切原クンにも目を向けて。たらしっスよたらし。」
「アンタにだけは言われたくねぇと思うぜ?A先輩、コイツいっつも女子に囲まれてるんすよ!それに比べて俺は先輩に一途なんで!」
「はっ、俺は平等に優しいだけっス。みんなの黄瀬クンなんスよ!あ、勿論センパイは特別っス」
シャラッという効果音がついてやがる。
くそ、俺だって爽やか系スポーツ男子なんだからな!!
「あんたらあまり可愛いことで言い争わないでね……。先輩悶え死んじゃうからさ…。ウッ」
「俺の方が可愛いし。思い出してセンパイ。入学して間もない頃、俺だけしか見てなかったでしょ?あのままで良いんスよ?」
「はあ?何言っちゃってんの。俺の方が甘え上手だし。ぶっちゃけ俺なんて名前で呼んでもらってるし。俺の方がリードしてるってことじゃん!」
「いやいや、気づいてないんスか?俺のこと黄瀬君って呼んでるから色の方が覚えやすいと思って赤也クンって呼んでるんスよ。てか赤役もう居るんで用済みなんスけどね」
あーもう!ああ言えばこう言う!マジムカつく!
くそ、潰してぇ。
「こうなったらテニスで勝負だ!」
「いやバスケっスよ!」
「あ、なんか2人って似てる。」
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有栖院(プロフ) - なんか良き!先輩いいなぁ!先輩のノリ好きだわぁ (2019年10月30日 22時) (レス) id: 1f5bb82833 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ | 作成日時:2019年5月9日 23時