548話 ページ6
Aside
「Aが自分のこと否定するって、それ俺の好きな人否定してるってことだから!!!間接的に俺のこと否定してることになるから!!!!」
なんて素敵な言葉だろう
もちろん私は黄瀬くんを否定するつもりはないむしろ全肯定で生きている
私はやっぱり心のどこかで黄瀬くんに申し訳ないって気持ちがあるんだと思う
「…っふは、」
幸せと共に込み上げた笑いが口から溢れ出て
その瞬間に今まで自ら押し殺していたこれからの不安のようなものが蒸発していくのを感じた
「…わかった、じゃあもう否定しない」
私が口角を上げながらそう呟くと、黄瀬くんはヨシ!!と言いたげなドヤ顔で親指を突き立てた
私は本当に黄瀬くんの彼女でいられて幸せだよ
家まであと少しになった頃、黄瀬くんが私にSakuさんのイベントの話を持ちかけてくれた
まあ記念日を忘れてしまうほどに忙しかったため、2ヶ月くらい見れてない…というのが本音なのだけど
それを伝えた上で黄瀬くんは是非来て欲しいと姉が言っていたと言ってくれた
イベントはまだまだ先だけど、その頃にはきっともう大まかな進路は決まっている…ことでしょう。
イベントのお誘いは、今までインターハイに照準を合わせてきた私に、これからもっと先の位置に照準を合わせなければならないと背中を押しているようだった
私も黄瀬くんに負けない
立派に成長してやる
そう思いながら黄瀬くんの横を歩いた
98人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りん | 作成日時:2021年1月28日 16時