558話 ページ16
3人でストバスってどうやるんだろうと思っていた昨日の夜
でも相手が火神っちと青峰っちだったから、すっごく楽しみであまりよく眠れなかった
午前中の練習もあまり身が入らず、ふと嘘をついて今日会いに来たことをAっちにバレたら、と胸がキュッと締め付けられた
一通りバスケをし終えた俺たちは、自販機で各々飲み物を買って
休憩がてらベンチに座って談笑を始めた
「火神っちはいつ向こう戻っちゃうんスか?」
飲み終わったペットボトルから口を離し、キャップを閉めると同時に俺が質問すると
火神っちは「来週の予定」と返事をした
なんだ、割とまだいるんじゃないかと思ったと同時に
でもこの先ずっと会えなくなることを考えたらなんだかとても負けた気分になった俺は
「そしたらまた一年くらい会えないんスかねぇ」と口から漏らしていた
そんな俺の言葉に「なんだお前気持ち悪りぃな」と青峰っちが笑って
俺は「友達だったらそう思うでしょ普通!!」を尖らせる
ただの談笑なのに、中学の時に戻ったような感覚がして
なんだかとても懐かしい気持ちになったと同時に、もう戻れない過去に心臓を強く縛りつけるような感覚に襲われた
「青峰っちは淋しくないんスか!!」と俺が続けると、彼は「卒業したら俺も行くつもりだし、どーせすぐ会えんだろ」と飲み物を口に運びながらぶっきらぼうに言葉を吐いた
そうか、とそのことを思い出したと同時に俺は青峰っちがとても遠くに行ってしまうような気がして
気がつかない間に顔を下げてしまった
そんな俺に気がついた火神っちが「黄瀬はどこの大学行くんだよ」と俺に話を振る
どこにいっても、誰と話しても振られる「どこに進学するの」って話題に飽き飽きしていた俺は
思わずため息を漏らして「…まだちゃんと決まってないッス」と呟いた
すると横でペットボトルを飲み終えた青峰っちが、「スカウト来たって話どうしたんだよ」と明るい声で話しかけてきて
思わず「な、なんで知ってるんスか!?」と声を荒げた俺に「さつき情報だよバァカ」と続けた
相変わらず情報網パネェッスね、、、
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作者名:りん | 作成日時:2021年1月28日 16時