514話 ページ23
おまけ編
さつきside
みんなで砂浜で遊んでる時にパラソルで休んでたテツくんが心配になって彼の元へ駆け寄った時のことだった
海の近くなのもあってなのか、パラソルで影になった場所は涼しい
「テツくん、大丈夫?」
目元は濡れたタオルで冷やしているのせいで見えなくて
淡く開いた唇がふわふわ息をしていることしかわからなかった
白い細い体に、程よくついた筋肉
やっぱり綺麗だし素敵だなぁと思う
昔は、この感情が好きな感情だと勘違いしていたんだけど
これはきっと他の子達がジャ○ーズとかを好きな気持ちと同じ、人間として尊敬してたりとか応援したいって気持ちに似たものなんだって気がついたの
ふと見せた表情にドキッとしたり慌てたり、相手にどう思われるか気になるのは大ちゃんだけで
…って何考えてるの私!!!!
影になった胸元が息で上下していて
そんな色っぽく眺めているにもかかわらず自分の頭の中は大ちゃんで
自分はどれだけ彼にぞっこんなんだろうと心底あきれてしまった
一応心配だからと思い、空になった彼の水筒にギンギンの水を入れ替えてあげて
さて帰ろうと思い、立ち上がろうと上げた腰を後ろからたくましい腕に包まれた
「ひゃ、」と思わず自分でも信じられない甘い声が漏れて
自分に巻きついた焼けた腕の存在に気がついた
「さぁーつーきぃー」
耳元で聞こえた低い声は別に最中の時のような甘いものじゃなかったけど
もちろんそんなこと関係なしに私の心臓はうるさく鳴り響いて
「だ、大ちゃん、はなして!」と振り解こうと彼の腕を掴んだ
もちろんびくともしない腕はさらにわたしを彼の体に引き寄せてきて…
「なぁ、テツのこと心配なのはわかるけどよ、あんま俺の見えねぇとこその格好でうろつくなよ」
さっきよりも、低い、愛のこもったような声に思わず下腹部がきゅんと跳ねた
彼は動揺した私の首にキスを落として、私が慌てた声で「テツくんの前で何してんの!」と小声を漏らしたのもお構いなしにそのまま肩にも長めのキスを落として
堪忍袋の緒を切らした私は、大ちゃんが気が抜けた瞬間に腕を思い切り引き剥がして彼の方を見た
「大ちゃん!そーゆーのは2人でいる時にして!」
大ちゃんは心なしか満足そうな顔をしていて、
「悪かったな」と呟いたと同時に立ち上がって、頭をかきながらみんなの元へ歩いて行った
水着姿って…そんなに嫉妬心かき漁るような格好なのかなぁ…
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りん(プロフ) - zhenyangjingkouさん» ドキドキだなんて…嬉しいです( ; ; )温かいお言葉ありがとうございます( ; ; ) (2021年1月25日 18時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - Mさん» いつもいつもいつもいつもありがとうございます( ; ; )( ; ; )( ; ; )これからも末長くよろしくです (2021年1月25日 18時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
zhenyangjingkou(プロフ) - いつも愉しく作品を読まさせて頂いております。こちらの作品は面白く、ドキドキするところが多いのでいつも読んでいます。これからも頑張ってください!! (2021年1月24日 10時) (レス) id: 6cb8df7d81 (このIDを非表示/違反報告)
M - 更新再開、嬉しいです!まだ読み続けてますからね!頑張ってください! (2021年1月23日 19時) (レス) id: 7323c34b15 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ゆまさん» わぁぁ嬉しいです( ; ; )最近忙しくてゴミ更新だったんですけど、今日からまた爆速になるのでご安心くださいっっ!!!! (2021年1月21日 11時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2020年12月17日 7時