447話 ページ6
旅館に向かうと、ロビーに座っていたのはもうオフモードの後輩たち
彼らは俺に気がつくとすぐにペコリと挨拶をしてくれて
俺はすごい形相のまま「Aがどこにいるか、わかるッスかっ、？」と息を切らしてきいた
俺の言葉に少し不思議そうに顔を見合わせた彼らは、「さっき2年のマネージャーと体育館行ったの見ました」と俺に言ってくれて
俺は軽くお礼をしながらすぐに体育館へ走り出した
2年のマネージャーと。
と言う言葉が妙に引っかかって
Aのことを思いながら一目散に体育館へ向かった
少し緩やかな坂を下って
虫がなく普段なら心地いい細い道を通る
ようやくたどり着いた体育館には灯がついていて
俺は雑な手つきで靴を脱ぎ捨てて、体育館の中へ急いだ
俺が向かおうとしていた方向と真逆から笠松先輩の怒鳴る声が聞こえて
それと同時に体の向きを変えて声の方向へ走る
ヤンキー漫画みたいに、女の子が男を倒してるとか
そういう夢みたいなことばっかり想像して
頭の中で喋るAはいつだって強くて
『痴漢されたら男なんて急所蹴れば一発っしょ！』
といつもの得意げな顔
大丈夫。俺の自慢の彼女だもん
俺が角を曲がると、用具室の前に笠松先輩がいるのが見えた
何かを怒鳴っているけど
笠松先輩は俺に気がつくと同時に俺の方を向いて
「黄瀬、来るな！！！」
と叫んだ
そんなこと、聞いていられるはずがない
俺は足を動かすのをやめずに用具室の前に進んで、部屋の中に目をやった
時が止まった気がした。
「おいー、バレないって言ったじゃねーか」
「ワリワリ、黄瀬がくるのは予想外だったわ」
サーっと血の気が引いていく音が聞こえる
そこにいたのは酒に帯びた先輩2人と、
小刻みに震える2人の姿
体操マットに寝転がりくたっとしているAは
スカートを脱がされて、Tシャツに下着姿になっていた
もう一つのマットに寝転がされてる後輩のマネージャーは、下は手をつけられてないものの、上に着ているのは下着だけだった
影になって、2人の顔は見えない
「何、してんだよ、」
声が震えた
「チッ、まだ何もしてねぇよ」
なんの悪びれる素振りもなく、立ち上がった先輩に怒りが爆発して
ほんのわずかに働いていた理性の中で、笠松先輩が俺を止めたのだけを覚えていて
「テメェら…
ブッ殺す！！！！」
そこからのことはあまり覚えていない
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りん(プロフ) - 湊さん» めちゃくちゃ今更すみません！！このコメント見て調べて声出して笑いました笑笑笑笑ご指摘有難うございます！！書き換えるのしんどいのでこのまま行きます笑本当に有難うございました笑笑 (2021年1月3日 3時) (
レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - インターハイ編って黄瀬達三年生ですよね…？氷室さん一つ年上なので卒業してますよ…？ (2020年12月18日 14時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2020年12月6日 11時
