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445話 ページ4

シュワーーーと綺麗な音を奏でながら鼻をくすぐる火薬の匂いにまた夏を感じて、

俺は笠松先輩と2人で花火を楽しんでいた


「A、早く来ないッスかねー」


駐車場の縁石に座って、俺は花火を持ちながらため息をついた

「白河来るまで最後の1パックは取っとこうな」

笠松先輩もそんなふうに気を遣ってくれて、これで一応Aと一緒に花火ができることにはなったけど

きっとAのことだから「反省会は後でもできるけど花火は後からできないよ!」とか言って早くきそうなんスけどねぇ

俺は目の前で萎んでいった花火を見ながらAのことを考えていた

「そういえば先輩たちは?」


俺が質問すると、笠松先輩はため息をついて「酒の飲み過ぎでぶっ倒れてる」と笑った

「あはは、あんな大人にはなりたくないッスわ」

俺は新しい花火を持ちながら笠松先輩の花火に近づけさせてもらって

また2人の前が明るく照らされた



すると奥から砂利を踏む音が聞こえて、笠松先輩と思わず2人で振り返った


「A!遅いっスよー、何してたんス…か、…、っ



て、あれ?」


そこには少し小走りできたAと2人で反省会してるはずの後輩


後輩は俺たちの目の前で止まって、膝に手をついて口を開いた



「すみません、お腹壊してて遅くなっちゃって、っ、はぁ、はぁ、」


走ってきたのか、息を整える様子の後輩を見て何かがおかしいことに脳よりも先に気がついた俺の心臓が、ばくんと大きく鳴り響いた


後輩は「花火ですか!?練習だと思って焦ってたんですけど」なんて少し笑みを浮かべて俺たちに近寄ってきて

笠松先輩も何かに気がついてじゃりっと音を立てながら勢いよく立ち上がって口を動かした



「おまえ、…白、河…、は?、」


花火の光で照らされる笠松先輩の顔は、陰影が濃くなっているのも相まってすごい形相だった


笠松先輩の声がとても遠く感じる

何か、おかしいことが起きてるのだろうか



後輩が口を開くのが、スローモーションに感じる



「マネージャー?試合の後見てないです、すみません」



後輩がそう口にしたとともに、俺たち2人の花火が静かに消えた


夏の風が、肌寒く感じた

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設定タグ:黒子のバスケ , 黄瀬涼太 , 黄瀬   
作品ジャンル:アニメ
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りん(プロフ) - 湊さん» めちゃくちゃ今更すみません!!このコメント見て調べて声出して笑いました笑笑笑笑ご指摘有難うございます!!書き換えるのしんどいのでこのまま行きます笑本当に有難うございました笑笑 (2021年1月3日 3時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - インターハイ編って黄瀬達三年生ですよね…?氷室さん一つ年上なので卒業してますよ…? (2020年12月18日 14時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2020年12月6日 11時

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