469話 ページ28
高尾side
ついに、この日が来た。
俺と真ちゃんにとっては、絶対に忘れることができなかったあの悔しさを取り戻すことができる最後のチャンスだ
今までの試合とは比べ物にならない緊張、吐き気、動悸に全ての集中力が掻き乱されそうで
俺は深く深く深呼吸をした。
「海常が決勝に進んだ」
監督の言葉にロッカールームがざわついて、それと同時に真ちゃんが嬉しそうに笑った
「…フン、黄瀬。紫原に勝ったとはな」
そうつぶやく真ちゃんの指にはいつものテーピングが輝いていて
「こりゃ、俺らもやるっきゃねーなぁ真ちゃん」
得意げな真ちゃんに俺もニヤリと笑いながら答えた
「高尾、緊張しているのか」
控室のベンチでお弁当を食べる真ちゃんは、俺のことを見て少し真面目な様子で
そんな真ちゃんに、フッと見せかけの笑顔で「ったりめーだろ、」と笑うと、真ちゃんも「お前だけじゃないのだよ」とご飯を口に運んだ
この試合相手が決まってから、今日までのことをあまり覚えていない
ずっと心臓が締め付けられて、何もうまくいかない感覚
大好きなこの試合前のドキドキが、不安と入り混じるのは初めてだった
俺は、今日、相棒のために尽くした人事を信じるだけだ
たったそれだけなのに、とても苦しくて
いつもの試合とは違う雰囲気を全身で感じ取っていた
「高尾ー、お前さっきスマホ鳴ってたぞ」
俺も弁当を取ろうと席を立って自分のカバンの近くに寄った時、そばにいた男子が教えてくれて
「んぉ、マジ？？サンキュ」
咄嗟に弁当よりも先にスマホに指を滑らせた
「…っ！！！！」
画面に表示された彼女からのメッセージに少し気分が上がって
思わず「ふはっ、」とこえがもれたりして
通知を見ると15分前だったので慌てて返事を返した。
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りん(プロフ) - 湊さん» めちゃくちゃ今更すみません！！このコメント見て調べて声出して笑いました笑笑笑笑ご指摘有難うございます！！書き換えるのしんどいのでこのまま行きます笑本当に有難うございました笑笑 (2021年1月3日 3時) (
レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - インターハイ編って黄瀬達三年生ですよね…？氷室さん一つ年上なので卒業してますよ…？ (2020年12月18日 14時) (レス) id: ef148efd04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りん | 作成日時：2020年12月6日 11時
