霊力Lv.57 乙女 ページ10
医者「あと4日位で退院出来そうだね。リハビリをしっかりすれば、の話だけど」
A「はい、リハビリ頑張ります!」
医者「無理はしちゃダメだよ。じゃあ今日の診察は終わりね」
A「ありがとうございました」
あと4日…早く学校行きたいな!すっごく楽しみ!
今は…10時か。きっと今頃みんなはバスケして青春してるんだろうなぁ…。
私、絶対しばらく復帰出来なそう。この1週間で体力ガタ落ちだろうし。
A「はぁ〜つまんない」
桃井「何が?」
A「うわぁ!」
気付いたらさつきがいた。何の気配もなく。黒子くんかよ。
A「なんでここに⁉部活は?」
桃井「今日は部活オフだよ。ちょっと、相談したいことがあって、私だけ先に来たの」
相談したいこと…?さつきのこと忘れちゃった私に…?
桃井「実はね…ていうか、前にも話したんだけど、」
ゴクリ。私は生唾を飲んだ。神経をさつきに集中させて聞く準備をした。
桃井「私、好きな人がいるの」
A「そ、そうなの?ちなみに、その人って聞いても…?」
桃井「テ、テツくんなんだけど…」
さつきは顔をほんのり赤くしていた。でも、驚いたのはその先。
桃井「もう1人との間で揺れてて…」
遂には顔を茹でダコのように真っ赤に染めていた。恋する乙女の顔だった。
A「そうなの?でも気に病むことじゃないよ。人を好きになるのはいいことだもん」
桃井「ありがとう。そうだよね!」
A「ちなみに、その人も聞いても…?」
さつきは一瞬俯いて、また私の目を真っ直ぐ見てこう言った。
桃井「確定かは分からないんだけど…大ちゃん、なんだよね」
…え。
A「えぇぇ⁉あぁでも、幼馴染みなんだっけ?いいなーそういうの!
少女マンガにありがちなヤツ!…でも、なんでその2人が好きなの?」
桃井「え、んーと…テツくんは、当たりのアイスの棒もらったからで、大ちゃんは…
昨日、頭、ポンポンされたから、かなぁ」
頭ポンポンだとぉ⁉胸キュンシチュエーションじゃないか!
A「なるほどねー…確かに、2人ともさつきにお似合いだよね。
私の考えでは、さつきは青峰くんが好きなんじゃないかな?」
桃井「えっ、でもずっと好きなのはテツくんだよ?」
A「だって、黒子くんのことがずーっと好きなのに、青峰くんの昨日の頭ポンポンで
急に揺れるようになっちゃったんでしょ?それは青峰くんの方が好きってことじゃない?」
どちらにせよ、恋が叶いますように。
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作者名:きゃらめるりぼんぬ | 作成日時:2018年4月29日 23時