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霊力Lv.56 鼓動 ページ9

No side ※青桃注意

A「今日は来てくれてありがとう。もう遅いから、玄関まで送るね」

桃井「いやいや、送んなくて大丈夫だよ!長居しちゃってごめんね〜」

青峰「多分明日も来っと思うから、ちゃんと寝とけよ?」

A「言われなくても寝ますよー」

桃井、青峰はAの病室を後にした。

青峰「アイツ、元気そうだったな。…ん?」

気付いたら青峰の隣に桃井の姿はなく、病室近くの廊下にいた。

いつもは見せない様子に、流石に心配になった青峰は桃井の元に駆け寄った。

青峰「どうしっ…なんで泣いてんだよ」

桃井は俯いて肩を小さく震わせていた。

桃井「だっ、だって…」

青峰「だって、なんだよ」

桃井「…本当にっ、A、覚えてなかった!」

はぁ…と青峰は1つ溜め息をつくと、桃井の手を引いて廊下をズンズン進んでいった。

青峰「ほら、早く帰るぞ」

桃井「ちょっ、痛いよ大ちゃん…」

青峰「いつか思い出すだろ。

お前がツラいのは分かったけど、お前もAに依存しすぎだと思う。

少し距離置いて、お前もさっさと寝ろ」

言い方はぶっきら棒だが、桃井にはその優しさが伝わった。

桃井「〜〜っ!見透かしたこと言わないでよっ、バカァ…」

そう言って桃井は青峰の背中をポカポカと叩いた。

青峰「んなっ、折角慰めてやったのに、それはねぇだろ」

仕返しに、青峰はデコピンを一発お見舞いした。

桃井「うわあぁぁ!痛いよアホーー!」

まるで兄妹喧嘩のようなやりとりだったが、桃井の顔には笑顔が浮かべられていた。


青峰「んじゃ、また明日な」

別れ際に、青峰は桃井の頭をポンポンと軽く叩いた。

桃井「子供扱いしないでよー!…でも、今日はありがとう。元気出た。また明日ね!」

桃井は青峰の後ろ姿を見届けてから自宅に入った。

「ただいまー」と家族に告げ、自室に向かい、一息ついた。

ベッドに横になり、天井を見ながらボーっとしていると、自分の異変に気がつく。

胸の辺りが、苦しい。

手を当てて深呼吸しても、苦しさは治らない。心臓がバクバクして、ハッキリ位置が分かる。

この感覚は何なのだろう。必死に記憶を遡るが、体験した覚えはない。

…1つ、思い当たった。

紛れもなくその感覚は、黒子に当たりのアイスの棒を貰ったときのようだった。

否、その感覚そのものだった。

信じがたいが、体は言うことを聞かず、心臓の鼓動はどんどん高まる。そんなはずない。


私がアイツに恋してるなんて。

霊力Lv.57 乙女→←霊力Lv.55 もう一回



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作者名:きゃらめるりぼんぬ | 作成日時:2018年4月29日 23時

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