霊力Lv.72 提案 ページ26
A「はぁ〜疲れた」
赤司「だから言っただろう。無理してはダメだ」
A「はぁ〜い…ふふっ」
ちょっと怒られてるはずなのに、急にこのやり取りがおかしく思えてきた。
赤司「何がおかしいんだ？」
A「んー？だって、今の赤司くんお母さんみたいなんだもん。
赤司くんが親だったら子供も立派に成長しそうだなぁって」
赤司くんが親だったら…その子は頭が良くて、運動が出来て、みんなに優しい子になるんだろうなぁ。
A「あ、本題に入るね。
今朝、私、『霊感が風邪みたいに誰かに移っちゃえばいいのになぁ』って何気なく考えてて、
そしたら目をつけられちゃって。『お前の願いを叶えてやろう』とか言われて、
今、赤司くんの身体には私に構ってきたその霊が取り憑いてるの。
だから普段霊感のない赤司くんにも私みたいに霊が見えるようになってる。
あの…本当に無責任な事してごめんなさい」
絶対、引かれたよね…霊感あることは知られてるけど、だとしてもこれはあんまりだよね。
赤司「謝る必要はない。俺も丁度、杠の視点になってみたいと思っていたんだ」
A「え…？」
予想外の言葉に、思わずお弁当を落としそうになった。
赤司「杠の悩みや苦労を軽減するには、同じ立場になって同じ体験をするほかないと思ってね。
むしろ俺は感謝するよ」
そんな事を考えていたとは思わなかった…本当に予想外だった。
A「本当に…？」
赤司「あぁ、本当さ」
A「そっか…私の事、気にかけてくれてありがとう。
あ、伝え忘れてたんだけど、この1週間は赤司くんの身体を借りるって言ってたから、
なるべく一緒に行動しない？ほら、危険な目に会うかもしれないし…」
思い切って言ったけど、めっちゃ恥ずかしい事言ってるよね…？
赤司「…そうだな。俺1人だと対処しきれないかもしれないからな。
杠と一緒にいるのが最善だろう。それじゃ、授業以外はなるべく一緒にいる事にしようか」
A「放課後はどうしよう？」
赤司「家まで送るよ」
A「それはやめた方がいいかも…私達の家、真反対だし、
私の家から帰る時に赤司くんの身に何かあったら意味ないでしょ？」
途中までなら一緒に帰れるけど…いや、そもそもずっと一緒にいることの方が無理か。
流石に放課後は諦めるしかない。でも、別れてから何かされる可能性も大いにある…。
赤司「じゃあ、俺の家に泊まるのはどうだ？」
A「…はい？」
赤司くんの家に、泊まる…！？
続く (更新停止中)
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作者名：きゃらめるりぼんぬ | 作成日時：2018年4月29日 23時
