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霊力Lv.71 意外と ページ25

赤司『今日から1週間はコイツの身体を借りるつもりだ。つまりコイツの目は我の目も同然。

お前の望み通り、コイツにも我らのような不安定な存在を見れるようにしてやったという訳だ』

A「はぁ〜…だから望んでないってば」

赤司「何をだ?」

いつの間にかいつもの赤司くんに戻っていた。

ていうか、本当に見えるのかなぁ?…お、丁度いいや。

学校の七不思議の1つ、【壁から生える腕】がいるからそれが視えるか試してみよう。

A「ううん、なんでもない。

そんなことよりさー、あそこに何か視える?」

赤司「!…あぁ。腕?が視える。七不思議の奴か」

やっぱり。まぁ、今の状況じゃなくても視えてそうだけどね…彼の雰囲気的に。

A「うん、正解。…昼休みに詳しいことは説明するよ」

赤司「?…あぁ、分かった。教室に迎えに行くよ」

A「別にいいよ、私から行くし」

赤司「いや、女性に来させる訳にはいかないだろう?だから待っててくれ」

A「そう?赤司くんがいいならいいけどさ。じゃあ待ってるね」

私達はそこで別れた。本っ当に紳士的というか、なんというか…。

女性って歳じゃないんだけどなぁ。名家のお坊っちゃんってそういう言葉遣いなのかな?

…あ。お弁当、一緒に食べようって言うの忘れちゃったなぁ。


ー昼休みー

ドアの前で待っていると、赤司くんは手にどっさりノートを持って来た。

赤司「すまない。もうちょっと待ってくれないか?」

A「うん。ていうか、手伝うよ。一緒に行こ!その方が楽でしょ」

私は赤司くんの返事も待たずにノートを半分くらい持った。い、意外と重い…。

赤司「無理してないか?もう少し俺の方に乗せてくれて構わないさ」

A「う、ごめん…意外と重かった」

やっぱり紳士的…!流石、赤司様と呼ばれるだけあるね。

A「あ、そうだ!よかったら一緒にお弁当食べない?朝のこと話しがてら、どうかな?」

赤司「もちろんさ。そしたらこれを職員室に運んで、一旦教室に戻ろう」

A「そうだね…」

さっきから視線を感じるのは気のせいかな?

ちらっと赤司くんの方を見ると、背中からアイツが顔を出していた。

赤司『この学校は目立ちたがりが多いんだな。実に滑稽だ』

A「七不思議のこと?【壁から生える手】とか」

赤司『あぁ、アイツか。何が面白いのか、我にはさっぱりわからん』

…意外と面白いかも、コイツ。取り憑くのは良くないけどね。

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作者名:きゃらめるりぼんぬ | 作成日時:2018年4月29日 23時

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