▲Truth by Black-254-▲ ページ36
貴「………私が、言えた事じゃないんだろうけど。」
Aさんが、伏し目がちにそう呟く。
貴「私は、昨日の楽しそうな皆さんを見て、共通の楽しみがあるだけでこんなにも仲良くできるんだって感動した。
…だから、本当は最初っから、この中に犯人なんていないって、心の中では思ってた。」
黒「……っ!」
貴「思ってた…でも…!
……私は、知ってる。
人間というのがどれほど打算的で、したたかで、疑心暗鬼にまみれてるか…。
…たくさん見てきたから…分かるんだ。
人は見かけに寄らない。
口ではあぁ言ってるけど、本心では全く違う事を言っているかもしれない。
…どんなに普段仲が良くたって、人間だよ。
人間は、誰しも疑う事を知っている。
疑いたくないと思っていても、疑ってしまう物なんだよ…。」
あぁ、そうか。
その時僕は、どうして仲が良くて大切な元チームメイトである赤司君を、あんなに疑ってしまったか、理解した。
貴「…怖いんだよ…すごく、怖い。
聖書には、隣人を愛しなさいとあるけど、そんなこと…心の底から出来る人なんていない。
もしその隣人が、誰彼構わず人を殺.すような奴だったら?
そんなこと絶対にないのは分かってても…もしものために、想定しなきゃ、怖くて生きてけないでしょ…?」
怖い、それはifの出来事。
もし隣に立つ友人が殺.人鬼なら、僕は怯えてすぐさま逃げ出すだろう。
他人が死ぬ様子を何度も見てしまった僕は、いつしか自分の命惜しさに、誰かを疑う事で恐怖を諌めていた。
…人を疑う事は最も恥ずべき悪徳だと、誰かが言っていた。
でも、そんなの、何の根拠があって言えるというんだろう。
僕達はたった一日で、築いた絆すらも疑心暗鬼に食い潰されたっていうのに。
貴「だからね…この事件の黒幕が考えたシナリオ。」
黒「…思い付いたんですか?」
貴「これにはもう、間違いなんてないですよ。」
僕の前には、いつかの探偵少女が立っていた。
貴「被害者当人からの言質もありますし、私達当事者の心理的検証もあります。
…あとは、私の灰色の脳細胞をフル回転させるだけ。」
美しい悪鬼のような微笑みも、今ではとても無邪気に見えた。
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一番くじで四回中三個がちびきゅん、俺氏爆笑のお知らせ(^q^)
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ファイ - 主人公の死の真相知りたいです。書いて下さるとありがたいです(>_<)いつも応援してますっ!!続編楽しみに待ってます! (2014年4月28日 22時) (レス) id: e6e8d659c5 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(ayamea)(プロフ) - extraに入らない方が面白かったです。江戸川ちゃんの狂った感じとか、大好きだったのに、残念です。 (2014年4月26日 23時) (レス) id: cea22bda8f (このIDを非表示/違反報告)
ミカゲ(プロフ) - 春休みの宿題がおわんなくて、ずーっとパソコン出来なくて久しぶりにみました(^^ゞ黒子ぉぉぉ!!生きててよかったぁぁぁ(ToT)/~~~ (2014年4月8日 23時) (レス) id: e410611b3b (このIDを非表示/違反報告)
ドア?ちゃんと閉めたよ、心配しないで。 - すぃませぇん〜(ぶりっ子風)緋紗絵さぁ〜ん、ちょっとぉ今日の放課後、体育館裏来てくれなぁ〜い?← (2014年4月8日 13時) (レス) id: 1808592c18 (このIDを非表示/違反報告)
snowまろ♪ - そうなんですか・・・僕もちょうど今日から3年!くうrrrrろこっち!!生きてたんすね?!あと、いきなり言ってすみませんが、心肺停止が心配になってますよ〜。 (2014年4月7日 20時) (レス) id: 722b590d3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤司うつほ@失踪するかもしれない | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/utsuhobunkacho/
作成日時:2014年1月8日 6時