【黒バス】探偵少女は真実を守る-episode extra-

▲Truth by Black-251-▲ ページ33

貴「な、何言ってるのッ!?

せっかくここまで三人で逃げてきて……今更死のうとしないでよ…!!」



桃「死のうとは言ってないもん！

ただ、このままじゃ二人が逃げるのに、私は足手まといになる…。

私のせいで二人が捕まったりしたら…私っ…生き延びても生きた心地がしないよッ!!」



貴「ッ……やだ、やだよ…だって…。」



黒「…桃井さん…。」



泣きじゃくるAさん、何かを諦めた表情の桃井さん。


僕には、どちらに荷担していいのか、分からなかった。



桃「……だってさ、私もう、立てないもん。

テツ君に抱えてもらうにしたって、そんな事したらテツ君が今度は動けなくなっちゃう。

Aちゃんに支えてもらうにしたって、仮に立てたとしても動けない。」



ははっ、と桃井さんは乾いた笑みを浮かべた。



桃「ごめん、ごめんね…！

とにかく私…二人に迷惑掛けたくないの！

…っ…大丈夫…今は無理だけど、体力が戻ったら、すぐに……。」



次の瞬間、がさがさっと、周囲の草木がざわめく音がしたので、僕達は固まる。


今度こそ桃井さんは決意した表情で、言った。



桃「一生のお願い。

…二人は私を置いて、"生き延びて"。」



貴「…ッ!!

さつき…さん……。」



黒「…………。」



生き延びて、なんだ、始めっから…生き延びれないつもりで…。



黒「…分かりました……桃井さん。」



桃「…………。」



僕は彼女を抱えて、近くにあった大木の根元に座らせた。


そして、最後に今までの感謝を込めて力強く抱き締めた。


僕達を探す喧騒が大きくなる、僕達は桃井さんを置いて、その場を駆け出した。


駆け出した直後に聞こえたか細い声が、今でも耳に焼き付いている。



桃「……っ…待って…やだ、行かないで…テツ君…Aちゃん…ごめんねっ……怖い……！

テツ君……好き…大好きだから……ッ…置いてか――」



その後に聞こえた銃声に、僕達は聞こえないふりをした。


辺りが一段と暗くなった気がした。


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試験勉強の息抜きなのに思わず泣いた(´Д｀)

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