【黒バス】探偵少女は真実を守る-episode extra-

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でもね、ある日から突然、言われるようになった。


赤司の人間として、じゃない。


赤司の跡取りとして、何事も完璧でありなさいって。


俺は耳を疑った。


どうしてですか母様、赤司の跡取りは征じゃないんですか？


純粋にそう訊ねた俺に、母様は言った。



――あんな餓鬼よりも、貴方の方が何倍も当主にふさわしい。



…その瞬間、俺は今までの厳しい教育の意味を知って、呆然としたね。


何を言ってるんだこの人はって、驚くしかなかった。


けどその数日後のパーティーで征に会って、思ったよ。


まぁ俺が元々当主になるつもりなんざ毛頭なかったからってのもあるんだろうけど…あいつは、素であの性格だった。


まさに生まれながらの皇帝ってやつ？


自分が何のためにあんな教育されてるかを重々承知の上で、自身も当主になるべく揺るぎない風格を纏っていた。


こんな俺が、征を差し置いて当主なんて、おこがましいにも程があるだろ…。


だから、その後母様に面と向かって、俺は当主にならないって言った。


そしたら母様、かんかんに怒ってさ。


そんなことは絶対に許さない、貴方が当主にならなくて誰がなるのって。


いやいや、征がいるでしょ、本家の長男がいるでしょ…。


俺は呆れて、全てが母様の野心のためなんだと悟って、家出した。


確かそれが、中三だったから…ちょうど、受験の頃。


俺は隠居してたばあ様づたいで母様に受けろと言われた学校をパスして、桐皇に入って…今では寮生活。


寮生活だからフリーダム！って思ってたのに。


あのババァ、俺が寮に入ってからもしつこくかれこれ三年間、使いを寄越してさ。


てっきり勘当されると思いきや、さっさと戻ってこいだと。


…このしつこさにはある意味感動したね。


まぁそれでも、盆休みなんかはどうしても実家に帰省しなきゃならないから、一応家には戻った。


その時の先祖供養かなんかで、征と会う訳なんだけども。


どうやら叔父さんが、母様に負けたくないがあまり征に厳しくし過ぎたみたいで、征の人格がおかしくなってたんだ。


そいつについてはまぁ、皆知ってるんだろうし…省くよ。


問題は、去年…高二の盆休みの時に思わず盗み聞いてしまった、あの話。


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誠凛編クリアしたので今日のうちに海常編をクリア予定(((

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