▲真実-234-▲ ページ16
部活が終わり、降旗は一人でマジバに向かう。
いつからだろう、部活の仲間達とマジバに行かなくなったのは。
真澄達と接触し、先輩や同輩達の死の真相について考えるようになってから、降旗はやけにこんな事ばかり考えるようになった。
それもあってか、河原達とも部活以外ではあまり話さない。
今日だって何の滞りもなく、こうして他校の女子である真澄達と待ち合わせている。
降「ごめん、待たせた。」
降旗が店内に入ると、一番奥の席に真澄と由貴菜、そして茶髪の少女と紫髪の青年がいた。
この見知らぬ二人こそ、由貴菜の言っていたアポの取れた相手だろう。
由「揃ったね…じゃあとりあえず、雄さんと田無さん。」
由貴菜がそう言って目配せをすると、青年が降旗に微笑んだ。
雄「…降旗君、だよな?
初めまして、俺は紫原雄、蔵前高校三年。
紫原敦の兄だ。」
降「は、初めまして…降旗です。」
紫原の兄だと名乗るその青年は、なるほど紫原よりかは濃いが紫色の頭髪に、切れ長の瞳を持っていて、弟とよく似た顔立ちだった。
さすがに紫原ほど大きくはないが、それでも座高だけで降旗に比べ相当大きい事が分かる。
田「田無神楽、蔵前高校二年。
同学年だから、タメでいいかな?」
降「あ、えっと、うん!
よろしく、田無さん。」
田無神楽。
あれから二年、静岡での療養を経た彼女は、すっかり丸くなっていた。
髪も、それまでの自分との分別を着けるべく、今ではショートヘアになっている。
かつて桃井に対する醜い嫉妬から悪事を働いた田無は、もういない。
雄と田無が降旗に自己紹介を終えたのを見た真澄は、すぐに話を切り出した。
真「…今回集まってもらったのは、そのプリントにもある通り。
監視カメラが設置されていた…それも、黒子テツヤさんの病室に。
その事が発覚したのと、それを設置したのが何者なのかを捜査するべく、彼女が動き出した事を伝えるためです。」
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
紫原雄ムラサキバラユウ
蔵前高校三年、紫原敦の最も年の近い兄。
弟と違い、自分に厳しい性格ゆえ、敦とはよく喧嘩していた。
最後ぐらい兄らしい事をしてやりたいと、真澄達に協力する。
田無神楽タナシカグラ
蔵前高校二年、かつてAにより精神錯乱にまで追い詰めらたが、静岡にて療養し復活。
上京して蔵前高校に入学するが、A達の事件を知り、せめてもの罪滅ぼしにと奔走する。
176人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ファイ - 主人公の死の真相知りたいです。書いて下さるとありがたいです(>_<)いつも応援してますっ!!続編楽しみに待ってます! (2014年4月28日 22時) (レス) id: e6e8d659c5 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(ayamea)(プロフ) - extraに入らない方が面白かったです。江戸川ちゃんの狂った感じとか、大好きだったのに、残念です。 (2014年4月26日 23時) (レス) id: cea22bda8f (このIDを非表示/違反報告)
ミカゲ(プロフ) - 春休みの宿題がおわんなくて、ずーっとパソコン出来なくて久しぶりにみました(^^ゞ黒子ぉぉぉ!!生きててよかったぁぁぁ(ToT)/~~~ (2014年4月8日 23時) (レス) id: e410611b3b (このIDを非表示/違反報告)
ドア?ちゃんと閉めたよ、心配しないで。 - すぃませぇん〜(ぶりっ子風)緋紗絵さぁ〜ん、ちょっとぉ今日の放課後、体育館裏来てくれなぁ〜い?← (2014年4月8日 13時) (レス) id: 1808592c18 (このIDを非表示/違反報告)
snowまろ♪ - そうなんですか・・・僕もちょうど今日から3年!くうrrrrろこっち!!生きてたんすね?!あと、いきなり言ってすみませんが、心肺停止が心配になってますよ〜。 (2014年4月7日 20時) (レス) id: 722b590d3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:赤司うつほ@失踪するかもしれない | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/utsuhobunkacho/
作成日時:2014年1月8日 6時