不登校*1273 ページ25
‐赤司side‐
「わ、私、征くんが思うほど可愛くも優しくもないですし、征くんに釣り合ってないのは分かってます…」
僕は目で富田に席を外せと言って二人だけにしてもらった。
「征くんは本当なら私には手の届かない人で、私が不登校じゃなければきっと征くんは私を知らなかった」
とAは涙ぐみながら話す。
僕はただずっとAの話を聞いていた。
「本当は征くんは征くんに相応しい人とお付き合いするべきなんです。それなのに征くんは私なんかの相手をしてくれる。それだけじゃなくて、私の我が儘を聞いてくれる」
とAはとうとう涙を溢す。
僕は手を出さずには居られなくて、Aの涙を拭ってAの言葉を聞く。
「だからせめて私は征くんを独り占めしちゃダメなんです」
とAは泣いた。
正直Aのその思考回路はよく分からない。
どうして恋人なのに独占欲を抑え込む必要があるのか。
恋人だからこそ、その資格があると僕は思っているのに。
「征くんに愛を貰ってるのに征くんを独り占めするなんて我が儘過ぎます…っ!」
ああ、そういうことか。
Aは独占する事を我が儘だと思っているんだね。
僕はそんなAを愛おしく感じ、Aを抱き締めた。
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木戸藍楽(プロフ) - ねこ汰。さん» 最初からなんて貴重なお時間を申し訳ありません……ありがとうございます!!更新頑張ります!! (2017年4月1日 18時) (レス) id: b372988733 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ汰。(プロフ) - この物語を最初から読んできました…!とても面白いです!更新頑張ってください!!(*`н´*) (2017年4月1日 15時) (レス) id: ad2b3236ef (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 赤紅 (あかべに)さん» ありがとうございます!! 本当に申し訳ございません……ですが皆様のおかげで合格出来ました! これからも皆様が楽しんでいただけるような作品を目指して頑張らせていただきます! (2017年3月16日 23時) (レス) id: b372988733 (このIDを非表示/違反報告)
赤紅 (あかべに)(プロフ) - 合格おめでとうございます!!凄く大好きな作品なので、更新待ち遠しくしてました笑 これからも楽しみに待ってます!頑張って下さいっ (2017年3月15日 16時) (レス) id: ad1b960ee8 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - ルイさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきます! (2017年3月15日 0時) (レス) id: b372988733 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2016年10月29日 0時