【黒子のバスケ】関わらないでください20【赤司征十郎】

不登校＊1045 ページ47

‐赤司side‐


Aは苦笑しながらも話す。


「征くんがそんなにキスがしたいならいい……ですよ…？」

とAは自分で言いながら照れる。

僕はAからまさかそんな言葉が出るとは思わなくて驚く。


「私頑張りますから。征くんの為ならなんでも頑張るから……私を嫌いにならないで…」

とAは泣きそうになりながら言う。
僕はAの手を引きAを抱き締める。

別にキスなんてAに頑張ってもらう程したいものじゃない。
Aが傍に居てくれる事がそもそもの幸せだ。

なのに頑張るって真面目なところもAの良いところだ。

「ならないよ。大丈夫だ」

とAの頭を撫でる。


Aの恥ずかしがり屋なところも可愛い。
全てが可愛くて、癒される。

こんなにも溺愛するAを嫌えるわけないだろう？

起き上がってAが辛くない体勢で抱き締める。


「A。好きだよ。何よりもAが好きだ。愛してる」

と言って抱き締める腕に力を入れる。

軽い気持ちでなんて言っていない。
なのにAは期待せずに捉えている。


「征くん…具合大丈夫なの？」

どこまでも僕の言葉を信じて心配してくれる。

きっとAは誰にでもそうなのだろう。
だけどもし別れてしまえば、もう二度とAは僕を見てくれなくなるのだろう。

そんなの嫌だ。
Aを離したくない。

Aが他の男の元で笑う姿なんて見たくない。
だけどAもいつか結婚して、子供も産まれて幸せな家庭を築いていくのだろう。

僕はAをどこから見ていくことになるのだろう。
元カレという立場なら僕は堪えきれずに自害してしまいそうだ。


「大丈夫だよ。Aと二人きりになりたくて嘘ついたんだ。騙してごめんね」

と言うとAは怒るともせせずに笑った。

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