検索窓
今日:8 hit、昨日:38 hit、合計:34,273 hit

不登校*887 ページ39

お風呂からあがり、脱衣所に来ると大きな鏡が私を待ち構える。

胸元にある切り傷に触れる。
もう、痛さなんて感じない。

でも、痛い。


なんでこんなに寂しく感じるんだろう。
征くんが居てくれるのに。


「欲張りだと嫌われちゃう…」

と呟きながらいつものワンピースに着替える。


こんなに綺麗なものも、どれだけ高そうなものも征くんはプレゼントと言ってくれる

私なんかにお金をかけても良いことなんて何一つないのに。

あ、なんかにって言ったら征くんに怒られちゃうんだった。
気を付けなきゃ。


脱衣所から出て借りている部屋に向かう。
左手別にそんなに痛くない。
やはりこれは慣れというものなのだろうか。

骨に異常があったのは初めてだったけど。

部屋の前に来たときなかから声がした。


「Aの可愛いところ?そんなのは沢山ある。いつ、どの角度から見てもAは可愛いよ。笑顔は勿論、怒った顔も不機嫌な顔も赤面した顔も、赤面して涙目になっている顔もね」

それは紛れもない征くんの声。

わわ…っ
恥ずかしい…


「気持ち良さそうに眠るAだって可愛いね」
「征十郎様って、Aさんの話を一回すると止まりませんよね」


と話す葵さんの声が聞こえて余計に入りづらくなる。
その時柳瀬さんが私に声をかけた。


「どうされたんですか?入らないんですか?」
「へ…!?あ、いや…その……入りづらくて…」

と言って苦笑する。
柳瀬さんは首を傾げる。


「A遅くないか?」
「…そんなことはないと思いますが……」
「Aが居ないと時間の流れが遅く感じてならない」


と言う征くんの声が聞こえたのか、柳瀬さんは苦笑した。

不登校*888→←不登校*886



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
46人がお気に入り
設定タグ:黒子のバスケ , 不登校 , 木戸藍楽   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

木戸藍楽(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2016年2月2日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - あすかさん» ご心配お掛けしてしまって申し訳ございませんでした!! 大丈夫な事は大丈夫です! 本当に申し訳ありませんでした!続編が出来ましたので、続編でもよろしくお願いいたします! (2016年2月2日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 更新頑張ってください! (2016年2月1日 23時) (レス) id: 4f24860843 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - 更新速度結構落ちてますが大丈夫ですか? (2016年1月29日 2時) (レス) id: a0851de5f9 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 気まぐれミスディレクションさん» ありがとうございます!!そうですね!私も個人的に二人のイチャイチャ好きなのでイチャイチャさせます!(宣言)← ありがとうございます!!頑張ります!! (2016年1月13日 23時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2015年12月29日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。