【黒子のバスケ】関わらないでください17【赤司征十郎】

不登校＊880 ページ32

‐赤司side‐


「機嫌は直ったかい？」
「元々機嫌悪くありません」

と拗ねた様に答えるA。


「ふふっ。Aが言うならそういうことにしといてあげる」

と言ってAの頭をぽんぽんと撫でる。
Aは立ち上がって、僕の腕を掴んだ。


「じゃあ帰ろうか」

と言うと頷くA。
足元に転がるボールを本当はしてはいけないけれど、リフティングの要領でボールを上げて手に持つ。

すると視線を感じて見るとAからだった。

「どうした？」
「いや……私なら前に転がっちゃうから…」


とぼそぼそと言うAの頭を撫でる。


「それは力のかける場所が違うからだよ」

と言ってボールを見る。


「バイバイ！お姉ちゃん！」
「うん、バイバイ…！」

と小さく少女に手を振るAと少女の母親兼犬の飼い主に軽く頭を下げる。

僕が歩き出すとAは右手で僕の手を掴む。

僕は指を絡めてぎゅっと握る。


「今日は少し暑いね。熱中症にならないように気を付けないと」

と言いながら空を見上げる。

眩しく雲ひとつない晴れ晴れとした晴天。


「コンビニにでも寄って何か買って行こうか」

とAを見るとAを首を振った。

「そうかい？」

と聞きながら歩く。
Aは何も言葉は発しないけれどちゃんと反応はしてくれるから僕は何も言わない。

Aが僕を無視するような性格ではないのは知っているけれどね。

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