不登校*797 ページ49
‐赤司side‐
Aはおもむろに僕の目元へと手を伸ばした。
そして小さな声で、
「泣いても…いいんですよ?赤司さん、自分で言ってたじゃないですか。『泣きたいときは泣けばいい』って」
と泣きながら微笑むAの言葉に、更に泣きそうになる。
でも好きな人の前で泣くなんて格好がつかないだろう?
Aにはいつでも格好いいと思ってもらいたい。
けどそんな僕の心を読み取ってか、
「いつでも完璧な人間なんて居ません。赤司さんだって人間なんですから。感情があって当然です。私感情を押し殺す人、あんまり好きじゃないです」
そんなこと言われたら、我慢なんて出来ない。
Aの指を僕の涙がぬらした。
Aは弱々しく笑うと、
「大丈夫ですよ。私、赤司さんが私の事降らない限り傍にいます。正確には赤司さんは京都に行ってしまうから本当の意味での傍には居れませんけれども……」
と言うAを抱き締める。
Aは何も言わず受け止めてくれた。
京都にいる間、傍に居れないのは当たり前だ。
だがそれでもいい。
ただ僕から離れないでほしいだけだ。
ずっと僕を見ていてほしいだけ。
それだけなんだ。
「お互い、正夢にしないようにしましょうね!もう、あんなに怖い夢は懲り懲りです」
と言うAを更に強く抱き締めるとAは戸惑いながらも背中に手を回してくれた。
「僕もさ。Aが居なくなると考えただけで気が狂いそうだ」
「じゃあ赤司さんが可笑しくならないようにずっと傍に居ます」
と言うAに口付けをする。
44人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
木戸藍楽(プロフ) - そなさん» ありがとうございます!!私が夢主ちゃんを溺愛しすぎて赤司様のキャラに影響しているんですよね(笑) (2016年3月25日 0時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
そな - 主人公ちゃんぎゃんかわ(^q^) (2016年3月21日 23時) (レス) id: f461286a31 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 橙乃かりんさん» 本当に力足らずの作者で申し訳ありません!! ありがとうございます!!頑張ります!! (2015年12月19日 14時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
橙乃かりん(プロフ) - 木戸藍楽さん» あ、はい!あ、応援してます!頑張ってくださいね! (2015年12月19日 14時) (レス) id: d978ad2b67 (このIDを非表示/違反報告)
木戸藍楽(プロフ) - 橙乃かりんさん» あれ!?そうでした!?すみません……恋愛物書いたことがないとしといてください……本当にすみません… (2015年12月19日 13時) (レス) id: 3693b8335e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:木戸藍楽 | 作成日時:2015年12月10日 15時