【黒子のバスケ】関わらないでください15【赤司征十郎】

不登校＊763 ページ15

カタカタッ…とキーボードの叩く音ばかり響く。
書いては消して、書いては消しての繰り返し。

私の勝手な考えだけど物語を書くのは良いことだと思う。

物語を書いていれば言葉の意味を自然に調べることが出来る。
新しい言葉を知れて、国語力が身に付くから。

それにしても、


「難しいなぁ………」

恋愛に初挑戦ということもあって、どう書けばいいのか分からない。
一旦手を止めてこの前買ってもらったしーちゃんの本を取りに行く。

しーちゃんの代表作でもある『優しさ恋愛ゲーム』という本。
これは男の子も女の子もお互いに好きじゃないのに、お金の為に付き合ったふりをする話で、でも段々とお互いに惹かれていく恋愛小説。

タグに《涙なしでは見れない》《涙腺崩壊注意》なんて書かれていた。

読みながらパソコンの前に戻って椅子に座りながら書き方を考える。
書くからには完璧にしたい。

私はしばらく没頭して、下書きが終わって伸びる。


「終わった？」
「はい、なんとか」

と言うと赤司さんはコクを撫でながら「お疲れさま」と優しく微笑んでくれた。

赤司さんに言われたら疲れなんて忘れるほどドキドキしてしまう。
コク…
そこさっきまで私の場所だったのに……

と思いながらコクを見る。
コクは赤司さんの膝の上から降りて私のところに来た。

赤司さんは足を組んで優雅に紅茶を飲んでいる。
その落ち着いた大人な雰囲気をどうやって出すのか分からないんですけど……

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