40.狂った日常 ページ41
それからほどなくして、ひなも可笑しいことに気づいた
バスケ部の人といることが少なくなり、笑顔も減り、ため息ばかりついていた
試合が近いからという理由で一緒に過ごすことが減っていたが、暇を見つけては声をかけようとするも私が声をかけて何の意味があるのか、とか、声をかけたところで何ができるのか、とか余計なことを考えてしまい、私は話しかけれなかった
それとなく紫原くんに聞いてみるも、彼はどうでもよさ気で彼も変わったことに気づいた
じゃあ、赤司くんにと思ったがそもそも赤司くん単体に声をかける勇気はあまりもっていない
そうこうしているうちに私も大会が近づき、気にかけている暇がなくなっていった
そして大会が終わり、思い出したときにはひなは痩せ、学校を休む日が増えていった
何かバスケ部であったのだろうか……？
そう思っても、話しかけられないし、話しかけても肝心なことが聞けないまま、夏と秋が終わった
水泳部でそこそこの成績を残していた私は、高校の推薦をもらい学校に来ていた
だから、その場に遭遇したのは本当に偶然。見たかったわけではない
推薦の書類を抱え、図書室の前を通ったときガタンッという物音がして足を止めた
内容までは聞き取れないが、誰かが口論している声がして喧嘩かな、先生呼ぶべき？と思案していたとき、いきなり開けられたドアに驚く
でも、一番びっくりした人物はドアを勢いよく開け、私にぶつかったことにも気づかず、泣いて走り去ったひなだった
気丈で、どんな嫌がらせにも涙を見せなかった彼女の涙に茫然としていると、カタンッという小さな物音で我に返った
「相変わらず、足が速いな」
「赤司くん……」
口の端を切っている赤司くんを見て、もしやという考えがよぎるがそんなわけないと頭を振る
だが、そんな私の様子に不気味なほど笑みを深めた彼にぞっとした
「赤司くん……？」
「まあ、どうせ逃げられない」
私がいるのに私の存在がないかのように言葉を紡ぐ彼に、本当にあの赤司くんなのかと疑いたくなる
始終、ひなが走って行った方向にだけ視線を向け、その場を去って行った彼にバスケ部で何かが起きたのだと悟った
同時に、あの初夏に見た黄瀬が脳裏をよぎった
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星蛍(プロフ) - せりさん» ごめんなさい！！まだ編集途中で10月に外しますので、少々お待ち下さいm(__)m (2018年9月28日 22時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
せり(プロフ) - 続編はパスワードつきなのですね…見る事は出来ないのでしょうか？とても面白いので続きが気になります (2018年9月27日 16時) (レス) id: 9c9e090c7f (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - きゅうさん» ありがとうございます！ (2018年9月18日 7時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
きゅう - おもしろかったです！ (2018年9月18日 5時) (レス) id: fb4f6b02b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2018年3月31日 14時
