HUNTER×HUNTER 緋色の幻影 キルアの姉貴は最強です!!

レツはいい子？ ページ14

店の中にいたレツは外で言い合っているゴンとキルア、Aの様子をそっと見ていた
話しているうちに、少しキルアの顔色が悪くなっているのが分かる


レツの目が妖しく輝いた

「"ソウルドール"」

レツの抱いていたピエロの人形が、腕を離れ地面に降り立つ

すると人形は操り糸もなしに、まるで生きているかのように動き出したのだった

カチャカチャと歩き出し、店の外へと向かうピエロ

そしてそのまま誰にも気付かれることなく、そっとキルアの影へと……



ごめんなさい、嘘吐きました

一人だけ気付いている人がいらっしゃいました

やはり、ゾルディック家の長女の名は侮れませんね


Aはこの場にいる人のオーラではないオーラを感じ取っていたがこちらに殺/意があるわけではなかったので大して気にしていなかったのである



　 ※





キルアは心の中で葛藤していた

――――――――オレは裏切らない……！

―――――――――絶対に、友達は裏切らない……！


あ】キルア？

ゴ】どうしたの？大丈夫？


ボーっとしていたキルアに声を掛けるゴンとA

私たちの言葉に『心配ない』と答えようとしたようだったが、そのとき路地の入り口のほうから声が掛けらる


？】キルア

キルアの向こうにはレツが真剣な面持ちでキルアのほうを見ていた


レツ】僕のこと、信じてくれないか？


近づいて来るレツを見て眉をひそめるキルア

姉である私にもなぜキルアがそこまでレツを嫌うのか分からなかった


レツ】ゴンとキルアとAは友達の目を奪い返すために頑張ってるんだろ？僕も手助けが
したいんだ。ゴンとキルア、そしてAの友達として


レツはいい子だと思う

私が疑問に思っているのは彼女のオーラの中に別の人物のオーラが混じっているということ


レツ】案内したら、僕はすぐに立ち去るよ。それなら問題ないでしょ？

ゴ】他に手がかりもないし、とりあえずレツのいう場所に言ってみよう



隣のゴンは、あっけらかんとキルアに微笑みかける


キ】……わかったよ


ゴンにも言われ、しぶしぶ折れたキルア


レツ】じゃあ、いこう。こっちだ


レツはホッとしたように微笑み、歩き出した

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