『黒子のバスケ』flag建設少女Ｘの憂鬱『トリップ』

癖と弱点 ページ14

稼いだ１・２秒を使って、５Ｍほど離れて思い切り振りかぶった


ドリブルしても、さすがに足の速さでは負ける


それなら思い切り投げた方がいいだろう


やり投げのごとく思い切りなげ飛ばされたボールは、ガツンガツンとフレームに当たりながらも入った


そのあとは１on１の最中に次々と弱点を見つけることができたため、３−２で勝つことができた


『はい、終了・・・合宿、行かなくていいんだよね？』


床で両手両膝をついている黄瀬をしり目に、桃井ちゃんに聞いた


桃井「え、あ、う、うん・・・」


私は小さく、そう、とつぶやいて、体育館を後にした


この後に起こることを考えずに・・・


思えば、この時に負けておけばよかったのだろう、まさかあんなことになるなんて・・・


・


・


・
合宿からバスケ部が帰ってきた


しょうじき、私は興味ないため、帰ったら何しようかな、とかのんきに考えていた


黄瀬「一之瀬さん！」


物思いにふけっていた私に、声がかかるまでは


『・・・なに』


黄瀬「俺の癖とか、弱点教えてくださいっス！」


『いや、なんで私に聞くの？部員に聞きなよ』


だいたい、情報収集能力がある桃井ちゃんがいるじゃないか


黄瀬「俺に１on１で勝って、第三者目線で見ることができる一之瀬さんがいいんス！」


面倒臭いな・・・


『一度しか言わないからよく聞いて

その１、ジャンプボールの時に手首に変なスナップがかかってる。これじゃいつか痛めるよ
その２、走り出すときにいつも右足から出してるから、左足から出す練習した方がいい
その３、インサイドからシュートするとき、たまに近づきすぎてるから離れて
その４、全体的に無駄な動きが多いから気を付けて動きな
その５、フェイントの時、迷ってる節があるからどんなフェントにするか考えてからやりな

あとは・・・』

とりあえず気になったところを全部挙げて、黄瀬をみたら・・・


黄瀬「おおぉぉぉぉ・・・！！」


すんごい、目をキラキラさせていた


黄瀬「すごいっスね！これから一之瀬っちって呼んでいいっスか！？あ、でも長いからAっちって呼ぶっス！」


『はぁ・・・仕方ないか。まぁ、いいけど・・・』


そういうと、‘‘よろしくっス！’’といって黄瀬が私の手をつかんでブンブン上下に振った


痛い

チームプレイ→←１on１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す