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さよならは笑おうね。 ページ8

扉を開けると私はすぐに皆に頭を下げた。

「わ、私が...あの黒服の人達にここのことを...皆のことを言いました!ほんとに、ほんとにごめんなさい」

ありもしない事実を語るのは物凄く辛くて悲しくて顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

「へぇ〜。やっぱAちゃんが犯人だったんだね?」

「やっと話したって感じですねー」

もういい。
何を言われても、殴られてもいい。
皆がこれ以上壊れてしまう前に私はここを去るべきなんだ。

案の定キドは私のことを見下した目でみつめ私のお腹に膝蹴りをした。
いつもカノにやるような優しいやつではなく、本気の殺意のこもった一撃だった。
それが開始の合図のようにカノ、セト、モモが私のことを殴りその姿をエネとヒビヤが動画を回して撮っていた。

「ッぁ....あ"あ"っ...」

私は泣き叫ぶことしか出来なかったのだ。
抵抗することも誰かに助けを求めることもしない。
ただひたすら殴られて皆の気が済むまで罵られて泣き叫ぶだけ。

「どうするっすか?もう動けないっすよね?」

セトは私の体に馬乗りになって髪の毛を引っ張られる。
顔はカノに殴られてモモちゃんには手のひらを踏み潰される。

「まあ、殺しちゃうのはまずいじゃん?」

「半殺しなんてどうですかね?」

ああ。
私はここを出るときどんな無惨な姿なのだろうか。
こんなことなら.....
こんなことなら買い物なんて行きたくなかったよぉ....

「もうやめろよ!」

咄嗟にシンタローが私の前に庇うように立っていた。
私はもう意識も飛びかけていたがそのシンタローの姿を見た瞬間意識は戻ってきた。

「こんなボロボロのA見て、なんとも思わねぇのかよ!」

「へぇ?シンタロー君はAちゃんの肩持つんだ?」

「ちげーよ。ほんとにこいつが俺らを裏切ってあんな目に合わせたなら許せねぇよ?でも、ここまでやる必要ねーだろ!」

シンタロー....

「...わ、解ったっすよ。俺はもう手は出さないっす」

「お兄ちゃん...」

「ふーん。まあ、確かにね」

....これで終わるの?

「とりあえず縛って倉庫に閉じ込めておこうか?」

「そうっすね」

私はコノハに連れられて倉庫に縛られて閉じ込められる。


私は気を失っていたのだろうか。
目が覚めたときは皆もいなくて一人倉庫の端で寝かされていた。
殴られたところは当然とても痛くて堪らなかった。

「私、消えよう...」

その瞬間私の目は赤く光私はそっと目を閉じて微笑む。

さよならは笑おうね。

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くいしんぼー(プロフ) - 初めまして! くいしんぼーです。この作品ってなんか今まで見てきた話と違った雰囲気で面白いです! 続き、楽しみにしてます! (2014年7月29日 6時) (レス) id: b0f675665e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧雨 | 作成日時:2014年7月26日 5時

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