焦がれ暁夢うつつ【NARUTO】完結済

君がため ページ7

奇襲をかけるためAは一旦離れた
気配を消し､様子を伺えばナルトの表情が険しくなり殺気が伝わってきた
見慣れない金髪の青年が鳥型の何かに乗り､空を駆けていく
その嘴には風影､我愛羅
ナルトはそれを追う
カカシもナルトを追ってどこかへ行ってしまった

場に残ったのはチヨとサクラ
流石に人手不足と思い､やむなく戻る

チ｢来ない方が…よかったんじゃないかい｣
心配そうにAの顔を覗き込むチヨ
覚悟はできていると 首を横に振った
桜｢あれが……｣

『今はヒルコに入っているが そうだ｡アイツが サソリだ』
サソリの名を呼ぶだけで苦しい
息が詰まる 目眩がする
冷静さを保ちながら見つめる

蠍｢こんなところまで追って来るか………｣
そう言ってヒルコから出てきた紅い髪の愛しい人
その目に自分はどう映っているかなど知る術は無い

桜｢あいつが……｣

『サクラ 大丈夫 何も案ずることはない』
何故 何故自分がこう囁いたかはわからない
きっとそれは自分の覚悟の甘さ

蠍｢何でわざわざ来やがった お前にとって良いことなんざ一つもねぇのにな｣
嘲笑うように言うサソリに迷い無くAは言葉を紡いだ

『私のためでも里のためでもない………お前のためにここにいる』




全ては君が為

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