【霧崎第一】ダンス部員だった少女は転生トリップしたそうです【黒子のバスケ】

39.タルト越しに繋がれた二人 ページ4

すれちがう人を避けて、タルトのある場所に向かう




最後のひとつだけだったが、私以外にタルトに届く場所にいる人はいない




そして、タルトにもう少しで手が届くとき





貴「え、」





横からヌッと大きな腕が伸びてきた




現れた腕に驚きながらも、私の手はタルトのほうへそのまま伸びていた





貴「ぁ、」





タルトには、二つのトングが重なっており
動けばカチャ…と音を立てた




なんとなく反対方向から
伸びた大きな腕を辿り上を見ようとする




すぐ見れると思ったが
腕が予想以上に長く、この時点でかい人と分かった私の頭は既に絡まれた時の対象方や、警察に電話するまでの経路まで考えられていた




やがて首が痛くなるほど、上を見ると思わず声を上げてしまうほど私は驚いた





二メートル超えという中学生にしては、いや人としては充分大きな体




紫色の髪がパサッと揺れる





貴「…」





驚くのも当然だろう、何故なら私の前にいるのは





紫「…」





紛れもない“キセキの世代”と呼ばれる紫原 敦なのだから

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