【霧崎第一】ダンス部員だった少女は転生トリップしたそうです【黒子のバスケ】

54.暇潰しへの執着 ページ19

貴「え？」




急に予定を変えたことに驚いたと同時に、なんとか阻止しようと試みる




貴「いや、でもみんな午前中に帰るつもりでいるし急に変えられないんじゃ…」




いくら監督だからって、急な予定変更は難しいものだろう。というかどこで午後までにしようと思ったんだ



私が正論を言うと、花宮くんは眉間に皺を寄せ
かなり大きな声で言った




花「お前と俺だけで残ればいい話だうが!!」


貴「それ意味ある!?」




なにが嬉しくて二人で体育館に残るんだよ!!…ハッもしかして、やましいことを…いや、それならもっとレベル高い人とするか



「あー」「うーん」「えー」などあーいーと唸っていると花宮くんはより大きな声で




花「とりあえずお前は俺と残るんだっつの!!」


貴「はい!!」




と言った。花宮くんの気迫に負け、思わず承知してしまった私



私のエンジョイサマーライフはどうなるんでしょうか




＊＊＊＊＊＊＊＊



花「…」




罪沢がマネージャー初めてから数ヵ月経った今。俺はかなりアイツの笑う顔でムカつくようになっていた



…正確には、少々の嫌がらせを実行してみても笑っているアイツを見て、己のノルマを達成出来てない気がするのだ




…なんだ、アイツはMなのか？




とうとう、ありもしないことを考えるようになった頭。それくらい罪沢は歪んだ顔をすることは少ないのだ



今回だってそうだ。アイツの笑顔を見た途端、自分でも驚くくらい不機嫌になったのだから。そして、あんな無茶苦茶なことを口走った




…まぁいい、アイツのことだ。色々な奴と約束していたが、断らないといけないことに嫌な気分になっているだろう



そうやって嫌な気分になって、俺を喜ばせたらいい




花「(いい暇潰しになってくれよな)」




いつもより早い時間で、明るい光の入る帰り道。ウザイほど雲ひとつない真夏の青空には、とても似合わないことを考えながら帰った

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