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公園の前にあるパーキングに車を停めると、
二宮さんは私の左手を掴んだ
「で？案内して」
「は、は、はい…あ、あの建物です」
掴まれた掌が熱い。誤魔化すように空を見上げると
小さな空にベガが見えた
「あ！ベガ……やっぱり光輝いてますね
夏の夜空に輝いて、何処に居ても見つけられるから、小さい時に最初に覚えたんですよ？」
私が思わずちょっと興奮して話すと
「……そう…」
二宮さんは少し寂しげに瞳を私に向けた
夜の電灯が眼鏡の奥の煌めきを照らす
「あの……二宮さん……」
(寂しそうなのは何故？)
「A……」
二宮さんは私を見ない
「はい……」
「和也って呼んでみ？」
まだ二宮さんは私を見ない
「……和也……さん？」
ピタッ
二宮さんが止まる
「も、一回言って……」
甘い声が掠れている
「和也……」
その瞬間だった……
気付くと私は二宮さんの腕の中に居た
肩を抱かれ、腰に手を当て引き寄せられた
細いけれど、抜け出せない力強さはやっぱり男性だった
「A……」
私の肩口に二宮さんが顔を埋める
「和也……？」
私はもう一度、呼んでみた
すると二宮さんの唇が重なり後頭部をしっかりと抱き抱えられた
深まっていく口付けに私は必死に二宮さんのシャツ胸元を掴みながら舌を追いかける
「ん…ん…」
体の力が抜けていくのを二宮さんがグッと支えてくれた
ゆっくりと身体を離すと、二宮さんは下を向いて眼鏡の位置を直した
(二宮さん？……)
そして、手を握り直すと
「行こう……A…ごめん…」
小さく呟いた
「だ、だから謝らないでください。私、猫なんですから気にしません。」
嘘だった
(何もされないより、謝られるなんて本当はショックよ)
けれど、二宮さんが好き、二宮さんを知りたい
(二宮さんを寂しさから解放したい)
そんな思い上がった考えが私を突き動かしていて、これはもう私にも止められない想いになっていた
「二宮さんをもっと知りたいから」
眼鏡の奥にすぐ隠してしまう二宮さんの気持ちを、知りたいと言わせてほしい…
「A……」
二宮さんは斜めに唇を引き上げて
いつものように意地悪そうに顎を上げた
「そんなにスケベな子だったのかA…オレ……高いよ？買う？」
「ちが……二宮さんのバカ！！」
べしっと二宮さんを叩くといつもよりちょっとだけ優しい瞳と目があった
『ありがと』
確かにそんな風に見えていた……
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櫻宮 - またまたコメ失礼します。櫻宮です。星月夜には愛を謳うのパスワード教えていただけないでしょうか？よろしくお願いします！ (2021年7月23日 16時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 分かりました！わざわざコメ辺ありがとうございますm(_ _)m (2021年7月22日 9時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮さん。コメントありがとうございます。お問合わせのパスワードは『夜空を君と公開について』をご覧ください。再公開のため新しい内容ではないです予めご了承くださいm(_ _)m (2021年7月19日 22時) (レス) id: 1da0056f17 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 初めまして。櫻宮です。一つお聞きしたいことがありまして...この[夜空を君と]の３と４がパスワード認証になっており中身が見れません。パスワードを教えていただけないでしょうか？よろしくお願いします。 (2021年7月19日 18時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
咲(智咲)(プロフ) - ぷうさん» コメントありがとう。翔さんにチェロ持たせたいよー( *´艸｀) 似合うと思うの麗しいよね！しかもリベルタンゴを是非！願望駄々もれです(笑)続きも頑張りますね！ (2016年9月13日 20時) (レス) id: ba6a9accd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2016年8月17日 9時
