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暫く、先程の展覧会画集を見ながら話をしていると同じ絵を好きだと指差したりして、趣味が似ているのにも気付く。偶然？
「やっぱ似てるのかもね」
「同じポスターで導かれましたしね？」
「確かにそうだ」
朝の絶望的な気分を絵と二宮さんが変えてくれて、感謝しかないと思っていると、二宮さんが腕時計に視線を走らせたのに気がつく。
結構話していたし、仕事の途中だと言っていたからそろそろお別れだなと名残惜しく思った時、二宮さんが言った。
「ねぇAちゃん、この後、夜は予定ある？」
「いえ、特には」
特にもなにもなーんにもなかったけれど、何となく見栄を張ってしまった私には気づかないで、二宮さんはそのまま続ける。
「よかった。じゃあ19時半にココにきてくれない？二宮って名前出してね。仕事終わったら行くから……まずは仕事してくんね！」
「いってらっしゃい……」
「あはは、いいね見送られるの。行ってきます」
軽い足取りで店を後にした二宮さんに手渡されたのはショップカードだった。
お店を出て、時間までフラフラと駅ビルに立ち寄ったりしてから約束の店に向かう。そこは美術館から2駅先のオフィス街。
指定された場所は駅から5分ほど歩いた場所だった。夕暮れ時になり、辺りが薄暗くなる。歩く道の照明が街路樹に明かりを灯していく
そこをゆっくりと進んでいくとお店に着いた。
扉を開けばそこは黒檀だろうか、黒とも茶色とも言える色合いの美しい艶を湛えた柱や床が特徴的なレトロで落ち着いた雰囲気のお店だった。
「いらっしゃいませ」
黒いスーツを着た美しい大きな目をした男性が出てきた。私が二宮さんの名を告げると、恭しく頭を下げてから部屋に通してくれた。
御簾とも言うのか、仕切りのされた半個室の席は窓からは中庭が見えていて、そこには小川が流れていて心地よい水音が部屋に流れているJAZZと合さって何とも言えず癒やしの空間になっている。
その中で、お先にどうぞと出されたので蜜色のグラスを手にして二宮さんを待つ。
グラスの中に弾ける泡が照明の光を反射してキラキラしていた。
非日常だなぁとぼんやりと考えて、深く息を吐き出す。
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咲詩(さきうた)(プロフ) - はるちさん» はるちさん。コメントありがとうございます！まぁ、以前から読んでくださっていたなんて嬉しいです！解説員も愛してくださってありがとうございます。私にとっても思い入れがありますので嬉しいです。 (2019年6月21日 15時) (
レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - なおちさん» なおちさん。お久しぶりです、いつもありがとうございます。(´∀｀*)ｳﾌﾌ偶然も奇跡ですよねぇ。移転先については青い鳥さんで今回お伝えした通りですのでどうぞまた宜しくお願いします。コメント嬉しかったです！ (2019年6月21日 15時) (レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
はるち(プロフ) - はじめまして。コメント書かせて頂くのは初めてですが、お話は以前から読ませて頂いてました。久しぶりの咲詩さんのお話で色んな二宮さんを思い出して何度も読み返しちゃいます。プラネタリウムの二宮さんとか夜空を見上げると思いだしたりして…。懐かしいです。 (2019年6月20日 17時) (レス) id: 041d0ce1ae (このIDを非表示/違反報告)
なおち(プロフ) - 久々の咲詩さんのお話！めっちゃ嬉しいです。私もここでまさかの出会い、再開に感謝です。主人公ちゃんの出会いも偶然だからこそ、奇跡。移転先、念の為もう一度教えて欲しいです！またたくさんお話に出会いたいです。 (2019年6月19日 22時) (レス) id: 4cd26d7ff0 (このIDを非表示/違反報告)
咲詩(さきうた)(プロフ) - 栞さん» 栞さん。コメントありがとうございます！ものすごく久々にこちらに書いてみましたよー……他の場所の件はすでにお話済かな？まだのようでしたらメッセージ致しますのでお声掛けください┏○))ほっこりしていただけて良かったです！ (2019年6月19日 22時) (レス) id: 2be9ef90a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲詩(さきうた)
| 作成日時：2019年6月17日 0時
