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DAY 10 ページ12

「はい、あげる!」

「え…えと…」

小南先輩が私になにか差し出した。

分かってる。見なくても分かってる。

「小南先輩、私、餡子は苦手なのですが…」

そう、夕飯の当番を代わると優しい優しい小南先輩は私にどら焼きをくれる。

「ま、まあ…持ち合わせがなかったのよ!急だったし!とりあえずありがたく受け取りなさい!」

私は餡子が苦手なのだ。

「は、はぁ…どうも…」

やれやれ、どうしたことか…



「何をしている?」

「捕虜くん…」

あれから30分。小南先輩は防衛任務へ行った。

「小南先輩からどら焼きもらったんだけど、私餡子苦手で…」

「ならば俺によこせ。」

そう言えば最近捕虜くんは陽太郎とおやつを食べているな…

「どーぞ」

「!本当にいいのか!?」

わは、嬉しそー(棒)

「美味しく食べて。捕虜くんも晩ご飯作り手伝ったんだし。」

「では遠慮なく」

捕虜くんは袋をあけ、どら焼きを半分に割る。

「ん」

こちらになにか差し出してきた。

「だから…私は餡子苦手なの。一人で食べな。」

「………………」

半分に割った片方を差し出してきたのだ。

「これはコナミからではない。俺からの礼だ。」

「は…?」

何言ってんだ

「俺に料理を教えてくれた礼だ。」

「え…」

いや本当に何言ってんだ

「………捕虜くん…」

「俺の名はヒュースだ。」

へー、いいとこあるじゃん。

私はどら焼きを受け取ってかじった。

彼もどら焼きをかじった。

「やはり美味いな。」

「君、和菓子すきなの?」

すると彼は…

「奥深い味わいだ。」

だそうだ。

「へぇ…」

私はまた一口かじった。









……あれ…餡子…意外に悪くないな…




なーんてね






この後私たちがこっそりおやつを食べていたのが陽太郎に見つかって散々な目にあった…

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姫蘭華(プロフ) - yukinemさん» ありがとうございます!!グダる予感もしますが一生懸命頑張ります!!(笑)完結までどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年6月26日 5時) (レス) id: cb87232c53 (このIDを非表示/違反報告)
yukinem(プロフ) - 素敵すぎて一気に読んでしまいました。ヒュースも主人公ちゃんも会話のテンポやセンスが良すぎて読んでいて切なくも幸せな気持ちになります。続きを楽しみにしております! (2019年6月26日 3時) (レス) id: 3c2cde60df (このIDを非表示/違反報告)
姫蘭華(プロフ) - やっとユーザー名を姫蘭華に変えました^^;ペンネーム変えたのに今までずっと☆黒猫☆のままだったので…改めまして宜しくお願いしますm(_ _)m (2019年6月8日 5時) (レス) id: cb87232c53 (このIDを非表示/違反報告)
姫蘭華(プロフ) - twiceモモペン☆さん» ありがとうございます!そう言って頂けることが何よりも嬉しいです。これからも頑張りますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2019年6月8日 5時) (レス) id: cb87232c53 (このIDを非表示/違反報告)
twiceモモペン☆ - 最高です!私はヒュース推し何ですけど、なかなか小説がないのでとても面白いですっ!これからも頑張ってください!完結を楽しみにしてます! (2019年6月7日 23時) (レス) id: cfa0ae033f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:姫蘭華 | 作成日時:2019年6月2日 11時

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