あと24話……平和を願う者。 ページ25
〜Aside〜
しばらくすると、光も収まり周りが見えるようになった。
さて、ここはどの出来事がある時間かな?
どこからか、微かに…ほんの微かに、オフィーリア と叫ぶロウレスの声が聞こえた。
『……。』
声の聞こえた方を見ると、確かに何かの建物の中に窓から入るロウレスの姿。
『あそこか。……時間は稼ぎたいな。んじゃあ、【目を隠す】、【目を醒ます】』
隠すで存在感を極端に薄め、醒ますで屋根の上を跳んでいく。
……と、ついた。
トンッ、とロウレスが入っていった窓の縁に着地する。上手く出来た。
『さぁて、今は…?』
「お前は私の欲しいものを私から取り上げたりなんてしない」
……よりによってここかよ。
「いやだ、オレ…そんなに、聞き分け良くないよ」
泣いているせいか、言葉が途切れ途切れになっているロウレス。
ああ、早くこの場面、終わらないかな。
「ごめんな、ありがとう」
オフィーリアはロウレスの頬に両手を添え、額どうしをくっつけ、目を瞑った。
そして、
「ありがとう"
私のロミオ」
あぁ、嫌だ嫌だ。この人を死なせるのはあまりに勿体ない。死なせたくない。この、優しさを…ロウレスから失わせたくない。
なんて、思っていても次の日は来てしまうもので。
次の日、オフィーリアの公開処刑。
オフィーリアが、処刑される。死なせたくない、死なせたくない。でも、死んでしまう。
そんなことばかり考えていて、オフィーリアの言葉も聞こえなかった。
聞こえたのは…
「私を哀れと思うなら、どうか笑っていきて欲しい。
そして私の死を嘆くなら、
私の死後にはどうか両国民
皆で
オフィーリアは、最後まで…"笑っていた"。
それも、恐怖にひきつったりしている笑顔ではなく、純粋に、これから自分が死ぬことを分かっていないんじゃ無いだろうかと思うほどに、美しく…
「私の愛したすべての人」
優しく───笑っていた。
「オフィーリアーーー!!」
ロウレスの叫ぶ声が聞こえた。
僕の頬には───
──────生暖かいものが、伝っていた。
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桜雪(さくらゆき)(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます!そして応援も大変ありがたいです(*'ω')是非頑張らせて頂きますね! (2017年8月30日 4時) (レス) id: b267acf381 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 桜雪(さくらゆき)さん!頑張ってください!《*≧∀≦》 (2017年8月30日 2時) (レス) id: 7586d8e8db (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(さくらゆき)(プロフ) - 凜音(仮)さん» だ、大丈夫ですか??無理はしないでくださいね…………ありがとうございます!私立も公立も頑張りたいと思います!終わったら必ず再開するので、もう少しお待ちしてくださると嬉しいです! (2017年2月21日 23時) (レス) id: b267acf381 (このIDを非表示/違反報告)
凜音(仮) - ツカレタヨー テストとかテストとかテストとかテs((((すみません.色々あってオカシクなりました…まぁ、桜雪(さくらゆき)さん!私立受験頑張ってください!マッテマス!(`^´)ゞ (2017年2月21日 23時) (レス) id: dd74d78c4b (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(さくらゆき)(プロフ) - ジューナナイモートさん» 2人でしてくれたんですかね?もう本当にありがとうございます!待っててくれるなんて…!なるべく早く再開できるように頑張ります!! (2017年1月29日 23時) (レス) id: b267acf381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪(さくらゆき) | 作成日時:2016年1月30日 4時