4年前死んだはずの彼女が、帰ってきたらしい。3【ワートリ】

第87話 ページ5

持ってきてくれた袋の中身はフルーツのようで、三上ちゃんがリンゴをむいてくれる。

彼女は出水くんたちが持ってきた生肉を見つけても、何もなかったかのようににこやかにフルーツを洗っていた。…さすが蒼也くんのチームのオペレーター…。



米屋「じゃあ、俺らそろそろ帰るかねえ」


緑川「えー、まだA先輩と一緒にいたいよー」


出水「お前んとこ、この後任務だろ」


A「明日本部行くから、ランク戦しよう」



名残惜しそうにする駿くんをなだめると、渋々頷いてくれた。

そんな駿くんを引きずるようにして三人は去っていた。



A「あの、私風間隊のみんなに助けてもらったんだよね。本当ありがとうございました」



ベッド上で深々と頭を下げると、歌川くんがいえいえ、と笑う。



歌川「そんなの当然ですよ」


菊地原「風間さんの命令だったしね」


三上「すごかったわね、あの時の風間さんの剣幕」


A「剣幕…？」


三上「うん。Aを保護しろ！至急だ！って」


風間「…三上、そこまでにしろ」



蒼也くんを見ると、くっと眉を寄せながらリンゴを口に頬張っていた。…照れてるのかな。

彼はリンゴを食べ終わると、皆を座らせた。


風間「お前たちをここに集めた理由には、Aの見舞いともう一つ、相談があったからだ」

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