第112話 ページ38
蒼也くんが向かった先は、風間隊の作戦室だった。
最近は勉強を教えてもらうために何度か足を運んでいるからか、定位置というのが出来上がっていて。私と蒼也くんはいつも座っている隣同士に腰掛けた。
珍しく言うのを躊躇っているようだった。彼はなかなか切り出そうとしない。
何の用事なのか全く心当たりがなくて、少し緊張しながら口を開く。
A「それで、確認っていうのは…?」
風間「…ああ、悪い。___大規模侵攻の時のことだ」
私は何のことかわからなかったけど、頷いて続きを促した。
風間「お前は最後、トリオン切れで倒れた」
A「?うん、」
風間「お前ほどのトリオン量で、あのタイミングでのトリオン切れ。…ずっと、引っかかっていた」
A「それはたぶん、
風間「___以前お前が黒トリガーを使って訓練室に入った時のトリオン消費のデータを見た」
彼は資料をテーブルの上に出した。それが何なのか、見ずともわかる。
風間「お前も気付いているだろう、A」
A「…」
風間「お前のトリオン収支が合っていないことに」
切れ長の赤い瞳がじっとこちらを見詰める。
鼓動が早まる。言葉を発しようと息を吸うとひゅ、と小さく音がした。
A「_____わたし、は」
428人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
フォルテ(プロフ) - kasunana__ka10iさん、コメントありがとうございます。続編は先ほどまで準備中でしたが、只今公開しましたのでご覧くださいませ!お待たせいたしました。 (2021年2月18日 18時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
kasunana__ka10i(プロフ) - いつも楽しく拝読させていただいています!続編のパスワードはどこでみたらわかりますか? (2021年2月18日 18時) (レス) id: 74459d3d5c (このIDを非表示/違反報告)
フォルテ(プロフ) - ゆかりさん、コメントありがとうございます。少しでもお勉強の励みになれたら幸いです。これからも更新頑張ります! (2021年2月17日 18時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 受験勉強の息抜きに見てるんですが、やっぱり面白いです。これからも応援してます。更新頑張ってください。 (2021年2月17日 15時) (レス) id: 62a35361d3 (このIDを非表示/違反報告)
フォルテ(プロフ) - まるさん、 コメントありがとうございます。読んで頂けて嬉しいです!先程ご指摘いただいた箇所に修正を加えました。主要キャラクターの名前ミスはお恥ずかしい限りです…また誤字や不適切な表現があれば教えて頂けると幸いです! (2021年2月17日 14時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フォルテ | 作成日時:2021年2月6日 4時