第108話 ページ30
学校のお昼時。辻くんと二人で屋上に向かうと、そこにはすでに犬飼先輩とひゃみちゃんの姿があった。
三人は明日あるらしい二宮隊のランク戦の話をしているようだった。私はなんとなく悪い気がして会話にはあまり入らないでおいた。
辻くんが幸せそうに食べていたシュークリームを見ながら、今日ヒュースにシュークリーム買って行ってあげようかな、なんてぼんやり考える。
犬飼「ねえ、Aちゃん最近本部にいること少ないよね?」
A「ああ、玉狛によく顔出してるからですかね。寂しいんですか?」
犬飼「寂しいね。主につ、」
辻「犬飼先輩」
私がお道化た様に犬飼先輩に尋ねると、犬飼先輩はにやりと笑いながら何か言いかける。
辻くんはあんなに幸せそうに食べていたのに、突然犬飼先輩の言葉を遮って彼に少し恨めしそうな視線を向けた。
ひゃみちゃんももう、とため息をつく。…なんだろう。
氷見「あ、そういえば土曜の玉狛第二の試合見ました?圧勝でしたね」
犬飼「そうは言ってもB級下位だろ」
辻「でも、あの迅さんの後輩ならすぐ上に上がってくるかもしれませんね」
A「ふふ、すごいよね。遊馬くんの動きも千佳ちゃんのトリオン量も」
辻「…もしかして最近Aさんが玉狛に行ってるのって、彼らの稽古ですか…?」
A「違う違う、あの子たちの師匠は玉狛第一」
私がそういうとなぜかみんなほっとした顔をした。どうしたんだろう。
犬飼「なーら良かった。Aちゃんって本部所属のフリーの隊員でしょ?二宮さんが、隊の練習に付き合ってくれないかって言っててね」
A「私は構いませんけど…」
犬飼「お、じゃあ今日にしよう。明日の夜からは俺らもランク戦だからね」
428人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
フォルテ(プロフ) - kasunana__ka10iさん、コメントありがとうございます。続編は先ほどまで準備中でしたが、只今公開しましたのでご覧くださいませ!お待たせいたしました。 (2021年2月18日 18時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
kasunana__ka10i(プロフ) - いつも楽しく拝読させていただいています!続編のパスワードはどこでみたらわかりますか? (2021年2月18日 18時) (レス) id: 74459d3d5c (このIDを非表示/違反報告)
フォルテ(プロフ) - ゆかりさん、コメントありがとうございます。少しでもお勉強の励みになれたら幸いです。これからも更新頑張ります! (2021年2月17日 18時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 受験勉強の息抜きに見てるんですが、やっぱり面白いです。これからも応援してます。更新頑張ってください。 (2021年2月17日 15時) (レス) id: 62a35361d3 (このIDを非表示/違反報告)
フォルテ(プロフ) - まるさん、 コメントありがとうございます。読んで頂けて嬉しいです!先程ご指摘いただいた箇所に修正を加えました。主要キャラクターの名前ミスはお恥ずかしい限りです…また誤字や不適切な表現があれば教えて頂けると幸いです! (2021年2月17日 14時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フォルテ | 作成日時:2021年2月6日 4時