4年前死んだはずの彼女が、帰ってきたらしい。3【ワートリ】

第102話 ページ21

(Aside)



昔から勉強のことで頼っているけど、蒼也くんの説明はすごく分かりやすい。


分からない問題は全部解決してくれて。


どうせ家に帰ってもすることがないし、あとは予習でもしようかな、とお礼を言ってラウンジへ向かう。



A「…さて、」


鋼「四宮、久しぶりだな」


A「あ、鋼さん！お久しぶりです」


鋼「四宮は大規模侵攻後寝込んでたんだろう、もう具合はいいのか」


A「すっかり。でも休みすぎて体が鈍ってしまって」




座ったところで、声をかけてきたのは鋼さんだった。

彼は私服で、どうやら任務などはお休みのようだ。




A「鋼さんって鈴鳴支部の方でしたよね。本部にいらっしゃるのはやっぱり、ランク戦ですか？」


鋼「ああ。カゲを待っててね。…そうだ、良かったら四宮もどうだ？」


A「良いんですか？是非行きたいです！」


鋼「歓迎会の日には戦えなかったしな」


A「その節はすみませんでした…」



あの時は変に考え事してて、せっかくカゲさんたちが誘ってくれたのに断ってしまった。


後で聞けば、彼らはボーダーでも指折りのアタッカーらしい。

二人の試合も相当レベル高かったのも頷ける。



鋼「しかし、歓迎会の時の四宮の言葉は意外だったな」


A「どれのことでしょう…？」


鋼「俺と延々と戦ってみたいってところ。俺のサイドエフェクトの関係上、あまり勝負したくないって人も多いから」


A「へえ、意外です。…なんていうか、鋼さんに勝てば以前の自分を越えられていることが実感出来そうですよね」


鋼「はは、その解釈は初めてされたけど、簡単には勝たせないよ」


A「ふふ、望むところです…！」

　

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