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第91話 ページ11

(迅side)



病室を去り際にちらりと見たAの、ヒュースのことを考えている表情を思い出す。

寝ているときにさえ呟く名前。…心配なんだろう、あいつのことが。



迅「よー、ヒュース。ここの住み心地はどうだ?」


ヒュース「…迅」



彼はベッドの上に座り、何かを__おそらく祖国に戻る方法かAのことだろうが__考え込んでいた。


俺が扉を開けると、横目でじろりとこちらを睨む。



迅「そう怖い顔すんなって。お前の大事な子からの伝言だ」


ヒュース「Aからの…?」



初めてヒュースが体をこちらに向ける。おいおい、その態度の変わり方はどうなんだ…。


ヒュースとAがただの仲間同士じゃないことは分かっていたから『大事な子』なんて言い方をしてみたが、その言葉に反論はないらしい。


正直どんな関係性なのか聞きだしたいところではあるが。向こうでの生活についてはAから話してくれるのを待つと決めているから、口をつぐむ。



ヒュース「伝言というのは」


迅「あいつは、先の大規模侵攻で倒れてこの四日間眠っていた。今日目が覚めたところでな。明日、お前に会いに来るそうだ」


ヒュース「!…Aは、俺に会いたくないわけではないのか」



小さな呟きが、俺の耳にぎりぎり届いた。



ヒュース「そうか、分かった。俺はもう寝る」


迅「おー、おやすみ、ヒュース」



用件だけ聞くと、ヒュースは布団に入ってしまう。


…そういえば以前Aがこっちに帰ってきてすぐ角が邪魔であおむけに寝られない仲間のことを話していたが、こいつのことか。

うつぶせになって布団に入っているヒュースを少し不憫に感じた。


 

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フォルテ(プロフ) - kasunana__ka10iさん、コメントありがとうございます。続編は先ほどまで準備中でしたが、只今公開しましたのでご覧くださいませ!お待たせいたしました。 (2021年2月18日 18時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
kasunana__ka10i(プロフ) - いつも楽しく拝読させていただいています!続編のパスワードはどこでみたらわかりますか? (2021年2月18日 18時) (レス) id: 74459d3d5c (このIDを非表示/違反報告)
フォルテ(プロフ) - ゆかりさん、コメントありがとうございます。少しでもお勉強の励みになれたら幸いです。これからも更新頑張ります! (2021年2月17日 18時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 受験勉強の息抜きに見てるんですが、やっぱり面白いです。これからも応援してます。更新頑張ってください。 (2021年2月17日 15時) (レス) id: 62a35361d3 (このIDを非表示/違反報告)
フォルテ(プロフ) - まるさん、 コメントありがとうございます。読んで頂けて嬉しいです!先程ご指摘いただいた箇所に修正を加えました。主要キャラクターの名前ミスはお恥ずかしい限りです…また誤字や不適切な表現があれば教えて頂けると幸いです! (2021年2月17日 14時) (レス) id: d29ecefbc9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フォルテ | 作成日時:2021年2月6日 4時

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