26.救世主 ページ28
夢主side
「此れは恐らくQの仕業だろうねぇ」
太宰さんは軽く言うけど、その横にいる敦君は固まってる。
『異能なら太宰さんも手伝ってください…太宰さん?』
「私は少し電話をするからその間二人で頼むよ。敦君は強いから安心し給え」
そう言って携帯片手に何処かへと行ってしまった。
『…敦君、大丈夫?』
私が肩を叩くと正気に戻ったのか
「あ、はい!」
と異能を発動させて走って行った。
『【ハッピーシュガーライフ】』
私もそう唱えると敦君の後を追った。
『ふぅ…敦君、終わった?』
「はい、終わりました。太宰さんは何処に行ったんですか?」
辺りを見回す敦君。
の背後に倒したはずの黒服が立ち上がり鉄パイプを振り上げた。
『敦君っ!』
私は走り出したがもう遅い。
振り向いた彼に私が手を伸ばすと同時に
「【汚れつちまつた悲しみに】」
黒服の男は身体ごと浮き上がり、後ろへと吹き飛ばされた。
「大丈夫か?A…と人虎」
声のした方には、中也さんと彼に抱きかかえられているQちゃんがいた。
「間に合って良かったよ。此れで終わりだ」
そう言って太宰さんがQちゃんの人形に触れた。
「ところで…中也、君もう少し早く来れなかったのかい?あ、蛞蝓だから仕方ないのか」
「俺は蛞蝓じゃねぇッ!そもそもいきなりQを連れて来いだなんてそんな事言われても意味がわかんねーんだよッ!」
「其の方が早く終わるだろう?…何となく分かるがQ、マフィアの人間に異能を使ってしまったのなら報告しないといけないではないか。今回は彼女も巻き込んだのだから」
「Aさん、ごめんなさい」
『ううん、気にしなくていいよ。お陰でまたQちゃんに会えたしね』
と言いQちゃんの頭を撫でていると後ろから足音が聞こえてきた。
「お兄ちゃん…っ!」
雪乃さんは今は倒れているお兄さんを抱き起こした。
「ありがとうございました…真逆このようなことになっているなんて」
『いえ、見つかって良かったです』
微笑むと私たちは起きるまで残っておくと言う雪乃さんと別れて其の場所を後にした。
『Qちゃん、駄菓子食べた?』
「うん、どっちも美味しかった!ありがとう、Aさんっ!」
「駄菓子?真逆座敷牢にあったあのゴミ全部駄菓子の袋なのかよッ!?」
「さてと、今日は此処でお別れだね」
Qちゃんから逃げようとする敦君を捕まえながら太宰さんが言った。
『また明日、会いましょうね』
そして、三人で探偵社へと帰って行った。
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らおらお(プロフ) - 好きです。読み続けたくなる。 (2019年4月3日 17時) (レス) id: ee472e7980 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - 一つ小説の話としては、最初のしおちゃんがいないシーンですが、さとちゃんならもっと焦ってて、太宰さんの言葉もすぐ切り上げてどっかいってしまう位の子だと思われますよ〜!(でもそしたら文ストとの関わりが無くなるのか?) (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - そもそもさとちゃん自体がいない…?何方にせよ、ハピシュガが大好きな身としてはあまり好ましくない設定なので、今一度設定を見直して頂くか、類似設定の別物(異能の名前を変えて、しおちゃんは別の名前の女の子にするなど)していただけると幸いです。 (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
四ッ谷(プロフ) - あの、3話までしか読んでないのでその後の設定に関わる様なら申し訳無いんですけど、さとちゃんが夢主と成り代わってる時点でそれってもうハピシュガの設定を借りただけの別物ではないですか…?これだとキャラ崩壊以前の問題の様な気がします。 (2018年10月30日 17時) (レス) id: fcad229650 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - 最近ハッピーシュガーライフのアニメを見てたのでコラボ作品を見つけてテンションが上がりました!とても面白くて好きです!これからどうなっていくのか楽しみです、更新頑張ってください!^^ (2018年9月12日 17時) (レス) id: 8afcf3da14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kiri | 作成日時:2018年9月7日 23時