透明１５ ページ16
目を覚ますと
白い天井、ベージュ色のカーテンが目に入った
相変わらず頭は痛い
喉もカラカラ
頭に腕を当てて考える
捕まったんだ、生徒会に
僕は何かしただろうか
ただ静かに居たかったのに
会長の奴には罵声を浴びせたが
それでも…
そこで思考が止まる
目の前のカーテンが開いたからだ
「目、覚めた？良かったぁ〜」
髪がぽさぽさの白衣を着た男が立っていた
凄く背がでかい
顔から血が引いていくのを感じる
後ろは壁でここはベッド、逃げ場はない
「あぁ…そんな怖がらないで？ごめんなぁ…君が人嫌いで特に男が嫌いなのは知っているけど…」
僕の手を掴む
『やっ…』ﾁｸｯ
手首に何かを刺された
「はい。君、ちゃんと眠れてないでしょ？ご飯は……最近食べてへんな？ダメやで？少し点滴して、もうちょっと眠りなさい！」
優しげに言うそいつは
カーテンの向こうへ戻って行った
…まただ。優しくしてくる奴
僕に何を求めてくるんだ…
もしかしてこの点滴、何かあるのか？
大体、高校に点滴っておかしいだろ
僕は点滴をブチッと引き抜き
こっそりとベッドから抜け出した
そしてカーテンから素早く出て
近くの窓からまた飛び降りた。丁度、校舎裏だ
が、しかし
「やはり逃げようとしてたな」
飛び降りた先に居たのは
gr「昨日ぶりだな」
生徒会長の奴だった
また手を掴まれている
『っ…………』
gr「ま、待てっ！離すから逃げるな！」
そう言って僕の腕を離す
そして真っ直ぐに僕の目を見た
gr「昨日は本当にすまなかった…それに今日も…」
『もう聞き飽きた。すまないと思うならほっといてくれ』
そう言って立ち去ろうとしたが
僕の後ろから、そいつ大声で言った
gr「お前が心配だから放っておけない！」
思わず脚が止まる
「知りたい」の次は「心配」か
優しさが降ってくる
後ろから感じる視線は柔らかいく、痛くない
『…何でまだ会って間もないのにそんなこと言うんだよ』
gr「そんなの…俺がそうしたいからだ。それに、俺以外にもそうしたいと思っている奴はいるぞ」
振り向けばフワッと微笑む奴
その笑顔はただひたすらに優しかった
『心にも思って無いクセに…』
そう言うと、何故かそいつは目を見開き
驚いた顔をした
そして僕を見てまた微笑んだ
gr「…やっぱり嬉しいんやろ」
『は……？…………！』
自分の目から、生暖かい水が溢れていた
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志麻セン寄りのcrew - いえいえお役にたてたなら良かったです！！ (2019年6月13日 7時) (
レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - 志麻セン寄りのcrewさん» はっ！間違ってました！教えていただき、ありがとうございます！！う (2019年6月13日 7時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - 透明0男は僕にいつも処理させられたなんですけど僕は男にいつも処理させられたじゃないですか？ (2019年6月13日 7時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：斬 x他2人 | 作成日時：2019年6月3日 3時
