検索窓
今日:3 hit、昨日:5 hit、合計:63,015 hit

透明 / 紅掛14 ページ15

不意に腕を掴まれた
全く気配を感じなかった

「はぁ…こんな所にいたんか…」

掴んでいる腕の先を見れば
副生徒会長のトントンという奴だった
少し息切れをし、困った顔でこちらを見ている

『…離せよ』

鳥肌が立つのがわかる
服の上から掴まれているからと言って
変わらなかった

tn「そんなことしたら逃げるやろ?」

僕は思いっきり振り払うが
奴はもう片方の僕の腕も掴み
後ろから抱かれるようにホールドされた
完全に動けなくなる

頭が痛い、吐き気がする
触らないでくれ

『ヒッ…やめ…』

tn「っ…ほんまにすまんわ…俺だってこんなことしたくないん…」

また僕は意識を失った

その間際
彼は前にグルッペンがしていたような
悲しみに歪んだ顔をしていた気がした

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
もがいていた彼女が突然
力無く俺にもたれ掛かった

tn「軽っ…」

女なんて持ち上げた事なんてない
普通の体重なんて知らんけど
すごく軽いと思う

少し青白い
あぁ…グルさんが休んで看病するのも分かるわ…

俺は彼女を横抱きにし
取り敢えず保健室へ運ぶことにした
ペ神がいるけど…知ってるから大丈夫やろ

屋上から出て行き、階段を降りる
するとそこには

「あ、その子捕まえたん?」

tn「おん…ただ捕まえたら気絶してもうて。これからペ神のとこ運ぶとこや」

「そうなんか〜可哀想に…酷く具合悪そうやなぁ。綺麗な顔が台無しやわ」

そう言ってAの顔を撫でるのはオスマン
彼女の白い肌に指を滑らせる

os「肌荒れしとる…」

tn「今関係ないやん…取り敢えず運ぶわ。グルさんに伝えといてや。あの人、気にしとるみたいやったし」

そう、昨日何があったか知らんが
今朝はグルさんがそわそわしていた
話を聞いても誤魔化される
あの人口が上手いからな…

os「分かったわ〜。あ、コネシマ達はどうするん?」

tn「あいつらはええよ。後で直接言っとくわ」

オスマンと別れ保健室へ向かう

…シッマ達も随分と気にしていた
「友達になりたい」とか言っとった
女だって知った時も変わらなかった
ゾムとロボロは分かるが
まさかシッマがあそこまで興味持つとはな…

抱えている彼女は苦しそうな顔をしている
男装しているとはいえ
身長は低いし、声も高めで
ちゃんと顔を見れば、中性的ではあるが
女だって分かる

tn「あんた…本当に何があったん?」

返答は無かった

透明15→←透明13



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
設定タグ:逆ハー , 男装 , 我々だ,wrwrd
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

志麻セン寄りのcrew - いえいえお役にたてたなら良かったです!! (2019年6月13日 7時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 志麻セン寄りのcrewさん» はっ!間違ってました!教えていただき、ありがとうございます!!う (2019年6月13日 7時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - 透明0男は僕にいつも処理させられたなんですけど僕は男にいつも処理させられたじゃないですか? (2019年6月13日 7時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: x他2人 | 作成日時:2019年6月3日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。