第5話 ページ5
なんとなく、そんな予感はあった。
朽木さんが浦原商店に来た。浦原商店は表向きは駄菓子屋だが、裏では特定の層に向けての商品を取り扱っている。詳しくは教えてもらえないし聞く気もない。最近ではなぜか商品に対する記憶があることもあるが、本当に聞く気も知る気もなかったのだ。
ただ、喜助が固定剤と言って渡していたものが、私が調子の悪い時に渡される薬とそっくりだったことだけは、もっと詳しく知りたくなった。
それなのに、その日の夜熱が出た。42℃まで達した熱は脳をむしばみ、喜助たちがガタガタと何かやっているのも考える余裕がなかった。ただ、喜助が
「すいません・・・熱が出た雲英サンを独りにするのは嫌なんですが、これも仕事なんスよ・・・。すぐ帰りますから、ちゃあんと、待っててくださいね?」
そう言って出ていくとき、なんとなく行ってほしくないな、と思ったのは覚えている。・・・少しだけ、寂しかった。
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アニメ好きのただのOTAKU(プロフ) - 続き楽しみにしてます (2022年1月23日 14時) (レス) @page39 id: c8883aad80 (このIDを非表示/違反報告)
悠月(プロフ) - 更新楽しみに待ってます! (2020年5月25日 23時) (レス) id: 96d594e2d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かがみ | 作成日時:2017年12月5日 17時