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寮に向かう途中で真希先輩とパンダ先輩とも合流し、経緯を話し、グラウンドに先に行ってても構わないことを伝えるがどうやら一緒に居てくれるようだ
部屋に入り違うパーカーに着替え直し、着ていたパーカーを洗濯機に適当に放り込んだ
「ごめんなさい。お待たせしました」と声を掛けると「しゃけ!すじこー」といたずらっ子のような笑みを浮かべた狗巻先輩の声と共に走り出した先輩たち
「ほら。急がないと置いてくぞ」
「グラウンドまで競争だ、競争」
「えぇ〜?!」
急に始まった競争に驚きつつ、置いていかれないよう必死に追いかけた
「さぁ!やるぞ!」
グラウンドについた途端にパンダ先輩が意気込み、腕をぐるぐる回し嫌な予感しかしない
後から追い付き、一歩後ずさったが考えてる間もなく間合いに入られ、意図も簡単に「それーー」と投げ飛ばされてしまった
受け身を取ろうと身を翻すも動きが遅く、そのまま地面に仲良く対面することになった
痛い
さっき治療してもらったばっかなのに
「やっぱりな」
確信を付いたのか納得している真希先輩たちに「ほら、もう一回だ」とひたすら投げられ続けた
「いやぁぁ」と逃げても身体能力が凄まじい位高い狗巻先輩に通せんぼされ、「ごめんね」と言うように手を合わせてる間に、再び2人のどちらかに投げ飛ばされてしまうのを何度も繰り返された
瞬発力はあったはずなのに、上手く受け身が取れず地面を転げ回っている
「また、だめか」と再び、手をかけてきそうになる真希先輩を「おかか」と止めていたのは狗巻先輩だった
「仕方ねぇなぁ」
真希先輩がめんどくさそうに頭をかき、ため息をついた
「お前、瞬発力に頼りすぎてるくせに、頭でごちゃごちゃ考えすぎだ
受け身は頭で考えないで身体で覚えるしかない」
「頭で考えるだけ判断力も落ちて動きが鈍くなるんだ」
真希先輩とパンダ先輩にアドバイスをもらってもう一度お願いしようとしたが、足に力が入らない
「おまけに体力もないのか」
「ごめんなさい」
なんだか申し訳なくて頭を下げた
しゅんとしてしまえば、目の前に飲み物があり、顔を上げれば「いくら」と渡された
目をぱちくりさせると「やるってさ」と真希先輩が言葉を繋げ、「いいんですか?あ、お金」とウェストポーチから財布を取ろうとすると、「おかか」と止められ、ありがたく受け取った
「ありがとうございます」と言えば満足そうに笑顔を浮かべ、真希先輩、パンダ先輩にも渡しにいった
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作者名:ゆきはな | 作成日時:2021年4月27日 22時