▽ ページ15
すぐ後に来た恵くんもぎょっとした表情でわたわたしながらもハンカチを貸してくれた
「もしかして、虎杖のこと聞いたのか?」
「たった2週間弱なのに?」
「それもある」
「それもあるって、他に何が……」
階段下から「なんだ、いつにもまして辛気くさいな、恵、お通夜かよ」と大きな声に思わず近くにいた恵くんの後ろに隠れた
「禅院先輩」
「私を名字で呼ぶんじゃ」と真希先輩が続けようとすると2年生が後から着いてきて必死で止めていた
「まじで死んでるんですよ。昨日、1年坊が1人!!」
「おかか」
「早く言えや!これじゃ私が血も涙もねぇ鬼見てぇだろ!!」
「実際、そんな感じだぞ」
「ツナマヨ」
こうなってしまった以上しばらくは止まらないよね
「何?あの人たち」
不思議そうに野薔薇ちゃんは2年生を指差ししていた
「まだ会ったことないんだっけ?」
確認の為に聞いてみたら「ない」と一刀両断され、恵くんが教えると「アンタ、パンダをパンダで済ませるつもりか」と若干困っているようだった
「Aもいつまでそうしている気だ
何も知らない先輩じゃないだろ」
チラッと覗けば、ぱちりと効果音が付きそうな位に狗巻先輩と目が合ってしまった
「いやだ。今は無理。本当にむり」
「A?今日、いつにもまして変だぞ」
野薔薇ちゃんが私の顔を覗くなり「はは〜ん」となんだか楽しい玩具を見つけたような表情をしていた
「いやー、スマンな。喪中に」とパンダ先輩が話を切り出した
「だが、お前たちに京都姉妹校交流会に出てほしくてな」
昨日、言ってた奴か
悠仁くんどっきり大作戦の決行日って、姉妹校交流会の日ってやばくない?
でも野薔薇ちゃんはそもそも“姉妹校交流会”が分からないようで首を傾げていたが私も正直な話しちゃんとされてない
「京都にあるもう1校の高専との交流会だ
でも2、3年メインのイベントですよね?」
「その3年のボンクラが停学中なんだ。人数が足んねぇ。だから、お前ら出ろ」
そもそも“姉妹校交流会”って何するんだ?と思っていれば、1日目が団体戦、2日目が個人戦で相手を殺さなければ、何をしてもいい呪術合戦らしい
でももう決定事項みたいだし、強くなりたい私たちは「やる」と返事をしたのだ
ーーーーーーーーーーーーー
251人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆきはな | 作成日時:2021年4月27日 22時