96 専用衣装/ おはよう ページ46
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ガラガラ…とドアが開くのが聞こえて、夏目は頭を上げた。
「…プロデューサー、とホッケ〜くん」
「逆先くん…こんにちは。お見舞いに来たんだ」
「失礼する」
スーツ姿のプロデューサーとお見舞い用の花を手にしたホッケ〜くん。2人とも仕事終わりのようで、少し疲れた顔をしている。
夏目はお見舞いに来てくれた人のために用意してあるパイプ椅子を置いて、どうぞと促した。
「…Aちゃんの具合はどう?」
「…」
「そっか」
「倒れテ、もうすぐで3週間になル…。もしこのまま目が覚めなかったラ…」
「…医者は何と言ってるんだ?」
「…今までAは倒れて運ばれることが多かったらしいんだけド、すぐ目覚めてたんダ。でもこんなに起きないのは初めてだかラ…精神的なストレスとしか考えられないっテ」
体に異常があるとしても栄養不足で体が動かせないこと。
ひとまずは起きてもらえないとどうにもできないと医者は言っていた。
つまり、Aが目を覚ましたくないと望んでいればいるほど危機的状況になる。そう言うと、2人は絶句していた。
「……逆先くんもすごい顔色が悪いよ。もしかしてずっとついててあげてるの…?」
「ウン…。でも仕事もあるシ、来れる時ニ」
「…」
「…センパイにも怒られテ、しっかりしなきゃとは思ってるんだけどネ。宙にも心配かけちゃってル。でモ…Aが目を覚ました時ニ、そばに誰もいない状態を作りたくなイ…」
「逆先…」
ずっと頭から離れないAの言葉。
呪いのように、縛られている。
だけどこれは自分が犯した罪を償っているだけなんだ。
あの時Aから離れてしまった罰。
もう独りにはさせたくない、そしてAに嫌われたくないというただのエゴだ。
「あの子はひとりぼっちを怖がってル。だからボクはずっと…ぅ、」
「逆先くん！」
「逆先！大丈夫か?」
「…ゴメン、目眩がしただケ」
急に2人が回転したように見えて目を抑える。
( ダメ、体がもう限界だっテ…)
「…逆先くん、あとは私が見守ってるから…今日はもう帰った方がいいよ。この後の仕事何もないから、任せて」
「でモ…」
「俺もそう思う。第一にお前はアイドルだろう?
お前が倒れてしまってはファンが悲しむ」
「…、分かっタ。そうさせてもらうヨ…。Aのことよろしくネ」
「…逆先は俺が送っていく」
「うん。よろしくね、気をつけて」
バタン、とドアが閉まるのがスローモーションに見えた。
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かげやま(プロフ) - mmkさん» コメントありがとうございます☺️ かっこよくてカリスマがある俺零を書けてるか不安だったのでそう言ってもらえて嬉しいです〜😿！mmk様もお体にお気をつけてお過ごしください！更新頑張ります✊ (2022年8月15日 11時) (
レス) id: d06e41bbdd (このIDを非表示/違反報告)
mmk(プロフ) - すごく面白いです…！！俺零様がとても好きです…！！これからも体調崩さない程度に頑張ってください！更新楽しみにしてます! (2022年8月15日 11時) (レス) @page43 id: 27732d5374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年7月13日 14時
